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オタバリの少年探偵たち 岩波少年文庫155
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オタバリの少年探偵たち 岩波少年文庫155

セシル・デイルイス【作】, 脇明子【訳】

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オタバリの少年探偵たち 岩波少年文庫155

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2008/09/17
JAN 9784001141559

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商品レビュー

4.2

6件のお客様レビュー

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2024/03/09
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※このレビューにはネタバレを含みます

集めたお金を取り戻せ! 2チームに分かれて戦争ごっこに励んでいたところ、ニックが学校の窓を割ってしまった。少年たちは講和条約を結んで窓を弁償するお金を稼ぐ。しかしそのお金が消えてしまう。預かっていたテッドに疑いがかかったが、捜査を始めたとこテッドの無実と、悪者たちの疑わしい行為が明らかになる。はたして少年探偵たちはお金を取り戻せるのか? 戦後すぐ、イギリスの少年たちによる悪党との対決を1人のレポートとして書いた物語。組織された軍隊や連絡方法、ヤミ市、孤児、空襲の跡など戦争の遺産も見られる。最初に訳者が断っていたように、この時代を知識として知っておくことが、この物語を楽しむために必要かもしれない。 しかし、この物語の魅力はいきいきとした個性的な少年たちだ。いつも冷静でリーダー格のテッド。作戦を立て周到に準備をし仲間に指示を出す素晴らしいリーダーである。自分もきびきびと動き、危ないところには進んで行く。また、もう一方のチームのリーダーであるトピーもいい。口が達者で頭の回転が速いらしくピンチをうまく乗り越えていく。対立していた相手でも理があればすぐに休戦して協力できる柔軟さを持っている。テッドとトピーが2人で倉庫に忍び込む場面はとても楽しかった。 また、ことの発端になったニックもよい。戦争で両親を亡くして親戚に世話になっている。彼の窮地を救おうとテッドたちはこの作戦を始めた。テッドが疑われたとき、真っ先にニックはテッドの無実を訴え、何があってもテッドの側に立つと宣言した。その気持ちはラストに身を挺して悪者からテッドを守った突撃で証明される。少しぼんやりしていると最初では紹介されるが、強く、優しい少年だ。 そのほか要所で重要な役割を果たすウェイクリーもいいが、歴史家を自称し、この物語の語り手となっているジョージもよい。中立をと言いながらテッドのもっとも近い友であろうジョージは、テッドを実に熱を持って魅力的に紹介してくれる。読者は少年たちと一緒になってドキドキハラハラし、ラストでは喝采を叫ぶだろう。ジョージがこの一連の事件に興奮し、ここに書いたように。 ケストナーのエーミールや飛ぶ教室が好きな人はぜひ読んでほしい。あの頃のたくましく溌剌とした少年たちの姿がここにある。 著者は幼い頃に少しグレート・モルヴァーンにいたらしい。昨夏訪れたので何かご縁を感じた。また挿絵が好きな感じだと思っていたが、やはりファージョン『ムギと王さま』の人だった。

Posted by ブクログ

2020/03/19

おすすめ岩波少年文庫選挙で名前を知った一冊。 いいねえ。 少年探偵団の活躍! ライバルだった少年団同士が手を組み、特技をいかしてお金をかせぐ展開。 ピンチを冷静に切り崩し、最後の乱闘。 新訳だそうで、ビシッとかっこいい日本語と国語が得意な主人公の内面がよく合った文で心地よかっ...

おすすめ岩波少年文庫選挙で名前を知った一冊。 いいねえ。 少年探偵団の活躍! ライバルだった少年団同士が手を組み、特技をいかしてお金をかせぐ展開。 ピンチを冷静に切り崩し、最後の乱闘。 新訳だそうで、ビシッとかっこいい日本語と国語が得意な主人公の内面がよく合った文で心地よかった。 もとになったというフランス映画も見てみたい。 読み飛ばしたかも、ですが、サイドボタムさんの二回目だ、というセリフはなんだったのか。 作者の息子は、俳優だそうで、調べたら、眺めのいい部屋のセシル役だった。 父の名前と同じ役名だったのね。

Posted by ブクログ

2018/06/11

◆◆ ベッドでミステリー ◆◆ 第十九回 ・・・ 第十九回 「オタバリの少年探偵たち」 ・・・ イギリスの桂冠詩人である、セシル・デイ・ルイスがたった一つ書いてくれた(だと思った)児童文学です。 子どものときその文章読んで、編集者、なにしてる、書かせんかい!? と思ったのを覚...

◆◆ ベッドでミステリー ◆◆ 第十九回 ・・・ 第十九回 「オタバリの少年探偵たち」 ・・・ イギリスの桂冠詩人である、セシル・デイ・ルイスがたった一つ書いてくれた(だと思った)児童文学です。 子どものときその文章読んで、編集者、なにしてる、書かせんかい!? と思ったのを覚えてます。 いまとなっては、超テンポが遅いので覚悟して息を吸って、ゆっくり読んでね、ですが、もし入り込めるのなら読まない手はないよ、の名品。 オタバリという町で、ある日みんなでサッカーボール蹴ってて学校のガラスを割ってしまった……。 ところがたまたま蹴った子は、爆撃で家族をいっぺんに亡くしておじさんちに引き取られてる子だった……。 青くなる彼のために、仲間たちは週末バイトを計画します。 首尾よく稼げたと思ったら……今度はその金が無くなる……。 誰が、どうやって盗んだのか、と同時にこれは少年たちの友情問題です。 テーマは重苦しいけどあちこち笑えるコメディ仕立てなので楽しく読むことができるよ。 2018年06月12日

Posted by ブクログ

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