聖徳太子はだれに殺されたのか 関裕二古代史の謎コレクション3

関裕二【著】

• 販売会社／発売会社: ポプラ社
• 発売年月日: 2008/09/16
• JAN: 9784591104866

商品レビュー

2012/08/12

聖徳太子は存在しなかった、という説はあちこちで目にする（厩戸皇子という人はいたかもしれないが、それとは別に聖徳太子が創り上げられた虚像である、という意味）。本書はさらにそこに踏み込んで、さまざまな文献をもとに蘇我氏との深いかかわりを論じ、驚くべき結論へと導いていく。
そもそも、聖徳太子が「殺された」という主張自体、正史とは全く相容れないわけだが、梅原猛先生の「隠された十字架」にあるとおり、正史の言う「単なる病死」が真実だとも思えない。

ネタバレを避けたいのでこれ以上はあまり書けないのだが…たとえば、山背大兄王についての考察も、戸矢学氏の説などより説得力があるように思えるし、ひとつの仮説として興味深いと思う。

それにしてもこういう本を読むとやっぱりその歴史の舞台だった場所に行ってみたくなるなあ。

2011/08/27

この人の話は本当に納得できる。。
現代でも自伝も酒飲み話も上司への報告も
自分の都合のいいように人は話すもんね。

日本書紀を編纂した藤原不比等が家を興した
中臣鎌足を良く書くのはあたり前。

いつか物部側の歴史書『先代旧事本紀』を
通しで読んでみたい。

天武天皇も壬申の乱も卑弥呼も聖徳太子（=蘇我入鹿)
もこの人の話で再度いうけど納得。。
大学受験で日本史勉強してて感じた違和感が
氷解する感じ。

それにしても歴代天皇は広隆寺にある聖徳太子像に
天皇の即位する衣服をおくる慣習？儀式があったとは
ね。人の欲や罪や罪悪感ってすごいね。