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アントニオ・グラムシの思想的境位 生産者社会の夢・市民社会の現実
定価 ¥3,080
770円 定価より2,310円(75%)おトク
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 社会評論社 |
発売年月日 | 2008/09/15 |
JAN | 9784784508815 |
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アントニオ・グラムシの思想的境位
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アントニオ・グラムシの思想的境位
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【第三章のまとめ】 グラムシは「ヘゲモニーは工場から起きる」と考え、トリノで工場評議会運動に取り組んだが挫折した。それは「鉛のマント」としてヨーロッパにおける歴史的寄生層である官僚、地主、聖職者や軍人を活かした上部構造レベルでの支配者ヘゲモニーの前での敗北であった。ここからヘーゲルの国家•市民社会論へ関心を寄せ、上部構造に着目し、市民社会の様々な結社—特にヘーゲルの「職業団体」によってヘゲモニー闘争を目指すようになる。始め市民社会の狭い経済的利害団体(職業団体)であったものから、政治団体(政党)に至らせるよう、市民社会の秩序を改革し、国家奪われた人間の本質を市民社会が奪い返す、すなわち「国家の市民社会への再吸収」が適う時、国家の強制的側面は後退する。 グラムシによって国家とは「指導階級がそれによって自己の支配を正当化し維持するのみならず、被統治者から能動的同意を獲得することを可能にする実践的及び理論的活動の総体」である。国家とは統治制度である政治社会と私的装置としての市民社会とからなると考えた。 ここで、ヘゲモニーとは極めて教育的なものとされ、非強制による合意獲得の総称である。支配的イデオロギーは知的、道徳的優位性を獲得しており、同質化されている。そのような、ヘゲモニーに対抗ヘゲモニーが挑戦する、その争われる場所が市民社会である。グラムシは市民社会を自律的社会に変えようと試み、それによって強制の消滅を目指したのだ。 このような国家と市民社会の分裂はヘーゲル、マルクスに依拠したが、その克服には官僚による救済やプロレタリア独裁による革命には求めず、自己規律的社会の要素拡大としてヘゲモニー的実践による国家—強制の衰退に着目した点が特徴。 <感想> 国際政治経済学のグラムシアン、特にヘゲモニーの概念を理解したいから読んだ。部分的に読んだから全体の評価は出来ない。ヘゲモニーの概念のさわりはだいたい分かった。その人となりに共感が持てる。「すべての人間は知識人である」。いい響きだ。 筆者はマルクス研究をしていたがソ連の崩壊後、自分の生き場をグラムシの教育的意義に見出したのだろう。筆者の思いでが多く入っているのがかなりめんどくさい。 以下、本書の説明リンク http://www.soc.hit-u.ac.jp/research/archives/doctor/?choice=exam&thesisID=235
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