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手塚治虫大全(1) 知恵の森文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2008/09/20 |
JAN | 9784334785161 |
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商品レビュー
2.5
2件のお客様レビュー
積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 20/56 ’16/10/13 了 昨年「神保町ブックフェスティバル」で入手した本。 日本ストーリーマンガの祖たる手塚治虫と言う人物を知りたくて購入。 書籍としての面白さで言うと……正直凄く微妙。 というか面白くは無かった。...
積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 20/56 ’16/10/13 了 昨年「神保町ブックフェスティバル」で入手した本。 日本ストーリーマンガの祖たる手塚治虫と言う人物を知りたくて購入。 書籍としての面白さで言うと……正直凄く微妙。 というか面白くは無かった。 戦時中にも書きためた原稿は三千枚を優に超すほどという。 一年間でボツ原稿を500ページ描いたと言う鳥山明先生のエピソードは有名だが、手塚治虫先生のこのエピソードも合わせて語られて良いと思う。 熱量が凄まじすぎる。 書を読ませれば速読、ペンを握れば速筆で知られる先生。 虫プロ商事の赤字を補填するために一ヶ月に500枚の原稿を書いたこともある、と本書で語られているが、凄い話だ。 生涯に生み出した作品数を考えると、それも決して嘘ではなかろうと思えてしまうのが恐ろしいところ。 生涯作品数で更に上を行く石ノ森章太郎という化け物じみた漫画家もいるが…… また、デビュー前に大阪毎日新聞の社長に対して、「暗い世間に灯をともすのはマンガしかない、そんなマンガにピッタリの手塚治虫の作品を採用せよ」(P69)と言った内容の手紙を送りつけていたというのだから、熱量もさることながら自信も大したものだ。 また、戦争体験者と言うだけ会って思想にかなり好戦的な部分があるというのも新鮮だった。 「予期しておった如く、敵は遂に沖縄本島に上陸を開始した。(略)敵の人的努力よりも物的努力の力によってなされたのだ。持てる国は結局、持たざる国に勝るのであろうか? 否、それは量に於てのみ言える事であって、其の国力たるや量を差配する人間の力による。 敵が五とだせば此方(こっち)は十だ。所が敵が十でこちらが五なる場合、五を十に対抗させる力はとりも直さず国民の熱意である。即ち人的努力である。 故に、先ず第一は敵の人間を失わしめる事だ。米鬼(ヤンキー)--を殺すのだ。殺して、殺して、殺し尽くしてしまえば、物的攻撃何を恐るるに足らんやである。」(P49) この辺りなどは滅茶苦茶好戦的で驚いた。 -------------------- 気に入った表現、気になった単語 「僕をマンガ家に育てた恩人は、美術の先生や出版社のまえに、なによりも母だったといまも思っている。」(P12) 「軍国主義と入れ替わりに入ってきた民主主義なる代物も戦勝国の押しつけだけに、どこかインチキ臭いと思ったりもした。事実、ぼくらにとって民主主義とは焼跡と空腹の生活の代名詞に他ならなかった。」(P68) 「どうしても闇市に足が向いてしまう理由は物質的な欲望だけに限らなかった。物質的な飢えと同時に、僕は精神的にも飢えを感じていた。この意味でも闇市にはなんでもあったのだ。現在の人間が忘れてしまっている人と人との結びつきの確かな温もりやら、貧しさ故の平等感覚やら、生活のいたたかな息吹やら、どす黒いエネルギー、かすかな自由の香りなど人間にもっとも必要なありとあらゆるものがそこにはあったような気がする。」(P69) 「おみやげの景品に、この「砂漠の魔王」の復刻の合本がくばられた。それを見ると、じつにこの絵物語、かのマーブル・コミックの「ハルク」や、「ファンタスティック・フォー」に勝るとも劣らぬ見事なコミック・ストリップなのだ!」 「たいていの仲間は、ある程度キャリアや技術が固まると、作品が老けこんでいく。ぼくはそうはなりたくなく、若くありたいために仕事をつづけたのだ。いや、仕事という女房に若くあってほしいのでつづけたのだ。」(P135) 「マンガはたしかに子どもに受けた。いろんな理由はあるでしょう。だが、その重要な要素の一つに、何はともあれ子ども自身の夢をえがこうと努力した結果が出ているのです。(略)いまだに、宮沢賢治なグリムやアンデルセンの作品が通用している今日の児童文学界に、ここらでそれ以上の夢をえがく人が生まれてもいいはずなのに……。」(P281) 児童文学者に宛てた文。
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