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Slowly Down the River 往にし方の三峡をめぐる旅
定価 ¥3,080
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | クレオ |
発売年月日 | 2008/08/30 |
JAN | 9784877361235 |
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Slowly Down the River
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
中国の写真集といえば少数民族ものが多いから、漢族がきれいに写されてるのは嬉しい。 テーマにかかわらず、良い写真集でした。
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買った覚えがまるでない。 3,000円もするデカい写真集なのに、いつ、どこで買ったのだろう。 パラパラ中身を見てみても、なぜこんな高価な写真集を買ったのか思い出せない。 大掃除後の本棚で、私は「見知らぬ」蔵書と出会った(ただの健忘症だろう)。 全く記憶がないわけだから、なぜこれ...
買った覚えがまるでない。 3,000円もするデカい写真集なのに、いつ、どこで買ったのだろう。 パラパラ中身を見てみても、なぜこんな高価な写真集を買ったのか思い出せない。 大掃除後の本棚で、私は「見知らぬ」蔵書と出会った(ただの健忘症だろう)。 全く記憶がないわけだから、なぜこれを買った(もしかしたら盗んだ、拾った)のか、完全に客観的に推理してみた。そうしたら現代の中国と今の私とが失ってしまった大事ななにものかが見えてきて愕然とした。 2009年に世界最大級の超巨大ダムの建設により水没した、上海の内陸のひとつの地域を写し止めた写真集だという。消えてしまった街と人の暮らしへのノスタルジーが私にこの写真集を買わせたのだろうか、そしてその感傷は一瞬のことで、次の瞬間には感傷とは無縁の日々に私は埋没していたのかもしれない。 炎天下の労働でてかてかに焼けたのだろう、深い褐色の額の母親。男たちの顔に刻まれた深い皺は長い忍耐を要する労働の証だ。だが、どの顔にも慾得とは無縁の素朴さが滲んでいる。今のGDPが世界第二位となる以前の中国、あるいはもっと以前の古の中国人たちの顔だ。 今一番嫌いな国は、と問われたら、かの国の人々は日本と、私たちはあの国と躊躇いなく答えるだろう。だが、写真集に写し止められた顔たちは、私たちがまだ嫌いになる前の、どこか親しみの持てる懐かしい顔ばかりだ。 彼らはいつから醜い顔と心根の民族になり下がってしまったのだろうか。 Ugly Japanese. バブル真っ最中の頃、世界中で私たちは顰蹙を買っていた。 完全に自信を失った今の私たちは忘れ去っているけれども、日本は奢っていた。だが奢りを支えていたのはたったひとつ経済力、すなわち「金」だけだった。失われた20年で金を失った私たちは、それだけがよりどころだった世界に対する過剰な自身も完全に失った。 今、節度を失って傍若無人に振る舞うかの国の政府や観光客のことを軽蔑するだけの資格が私たちには実はないのだ。 90年ごろまで、世界のどこでも鼠色のダサい服を着た中国人たちは遠目にも中国人であることが明瞭だった。今、近くに寄って話す声を聞かない限り区別がつかない。長年人民服しか着なかった彼らは、色彩のある衣類を選ぶセンスを欠いていた。そんな彼らを、馬鹿にし揶揄していた先進国人も、いまは軽蔑よりも嫌悪の情を込めて彼らの華美な服装を眺めている。 だがやはり、偉そうなことは言えない。今の醜い彼らは昨日の私たちであるかも知れないからだ。 2008年に私はこの一冊の写真集を買っている(盗んだのではないはずだ)。 それから4年、私はある意味で我を忘れていたのかもしれない(またしても綺麗事な表現。ただの物忘れだろうに)。 慾と損得とまでは言わないが、ビジネスが私の頭の芯までを占領し、一時の感傷や思索を許さなかった気がする。 経済的な豊かさを実現するための超巨大ダムが飲み込み、消し去った街はかの国の古き良き時代の顔が溢れていた。その失ってしまったものの尊さについては、彼らの歴史の中で彼ら自身が気づく他にない。だれも教えてやることはできない。 日本人カメラマンの手によるこの一冊は、ある意味今のかの国のありようを正しく暗示している写真集だといえる。 そして、この4年間の何かを忘れた私をもついでに象徴してくれている気がする。 昭和の、高度成長期の、汗のにおいと素朴な笑顔がまだ街にあふれていた時代。 単なる懐古趣味ではなくて、失ってしまったなにものかへの気づきだけは、中国人よりも私たちの方が先に到達出来たかもしれない。 整っていない街並み。 洗練されていない素朴な顔。 だが、確かに潜む生きる手ごたえ。 それはかの国の人々にとってという以上に、私たちが、否、私が忘れていたなにものかに他ならない。
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カメラ雑誌に、写真集の一部が掲載されていて一目惚れのような勢いで買いました。 色合いが素敵です。写真の荒れ具合も絶妙。
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