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新しい太陽のウールス ハヤカワ文庫SF
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2008/08/25 |
| JAN | 9784150116750 |
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新しい太陽のウールス
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商品レビュー
3.5
6件のお客様レビュー
新しい太陽の書シリーズ最終巻。4巻まで読んで「ここで終わりか……」と読み終わった気になっていたのですが、調べてみたら続きがあったことが判明し、ちょっと期間が開いた状態で手に取ることに。まあこういうポカもたまにはあるよね、ということで気を取り直して再びセヴェリアンくんの旅路を追いか...
新しい太陽の書シリーズ最終巻。4巻まで読んで「ここで終わりか……」と読み終わった気になっていたのですが、調べてみたら続きがあったことが判明し、ちょっと期間が開いた状態で手に取ることに。まあこういうポカもたまにはあるよね、ということで気を取り直して再びセヴェリアンくんの旅路を追いかける。 舞台はそれまでとは打って変わって宇宙船内。前巻の終わりで宇宙に進出することが匂わせられていましたが、有言実行してますね。これまでのシリーズで描かれたことがどこかで繋がっていくこともあるのですが、それは時間跳躍が出来るという点と、セヴェリアンくんの一人称のため過去に思いをはせることが可能ってことがあるから。明かされていなかった謎についての言及もあるけれどやっぱり何かが明快になるわけではなく、常にどこかで不明瞭な部分が残ったまま。そんな感じで、ふわふわとした文体も相まって相変わらずモヤがかかったような状態で読み進める。つうか正直言うと他にハマっている本があるせいでちょっと気持ちが離れていた。ので、細かい伏線とかメタファーについてはちゃんと咀嚼することも無く適当に流し読み。 でも今回はこれまでの巻に比べると「出来事」の描写が多く、セヴェリアンくんの頭ん中にある考え事とか文学表現はだいぶ後退しているなあとも思った。それでもやっぱり何だかわかりづらいのは上記したような時間跳躍の要素が関係していて、そこだけ見ると『ハイペリオン』と同じような過去と現在が繋がっていくわくわく感が無きにしもあらずなのだけど、"完全記憶"を謳うわりに、後出しで「これについては忘れていた」とか言い始めたりするのでさっぱり信用できない。手強い、というよりも読者に対するサービス精神が乏しいように思える。でもそれは別にこの本のことを腐しているわけでは無くて、他のSFやファンタジーには無い文学的な格式を持ち合わせていることも意味しているわけで、難解ではあるけれど嫌いじゃ無い。 たぶん、起こっていることをそのまま頑張って理解しようとするよりも(それはそれで楽しいとはもちろん思うけど)、本の佇まいから自分なりに細部であれ全体像であれ、"読み替える"のがこの本の楽しみ方な気がする。 つまり私はこの本を読みながら「走馬灯」みたいな本だなあと感じながら読んだわけで、過去とか未来とか現実なのか夢なのかよくわからない(わかりづらい)話が繋がってるような繋がってないような形で続いていく光景には儚さみたいなものを感じたんだよね。 だから私にとってこの小説は、「新しい太陽の書」という書物が見た走馬灯のような気がしてる。セヴェリアンの目を通して語られた予言と終末の書。 正解にたどり着くことが読書の本質ではない、と解説にもありますし、これが作者の考えた正解だとはぜんぜん思わないけれど、少なくとも私の中ではそういう「人生の終わりに見る夢」という印象がある本だった。そんな儚い景色がこの本には広がっていた。
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1週間に1章ずつ。場面転換が多いので、前の週はどんなんだっけ?とか思いながら読んだ。 難解なシリーズと言われてるが、さらによく分からない感じになった(笑) かなり前に英語版ペーパーバックを買っていたが当然挫折していた。 主人公かつ語り手のセヴェリアン自身が状況をよく分かってないの...
1週間に1章ずつ。場面転換が多いので、前の週はどんなんだっけ?とか思いながら読んだ。 難解なシリーズと言われてるが、さらによく分からない感じになった(笑) かなり前に英語版ペーパーバックを買っていたが当然挫折していた。 主人公かつ語り手のセヴェリアン自身が状況をよく分かってないので、まあいいか。さ迷っている状況自体が楽しい、そんな書だと思ってるんで。 誰の人生も、はたから「読むと」実はそんなものなのかも。
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世界幻想文学大賞やネビュラ賞を受賞した、いわば 読んでおかなければならなかった作品。ファンタジー然 として始まりながらも、だんだんとSFの顔を覗かせて いく、「超後代」の物語。宇宙船で星雲間を飛び回った 最盛期はすでにはるか昔に過ぎ去り、年老いた太陽の下 滅びんとしている人類に新...
世界幻想文学大賞やネビュラ賞を受賞した、いわば 読んでおかなければならなかった作品。ファンタジー然 として始まりながらも、だんだんとSFの顔を覗かせて いく、「超後代」の物語。宇宙船で星雲間を飛び回った 最盛期はすでにはるか昔に過ぎ去り、年老いた太陽の下 滅びんとしている人類に新しい太陽をもたらす新たな 救世主=調停者となる拷問者セヴェリアンの謎に満ちた 冒険を描いている。 様々な謎と仕掛けに満ち、一度読んだだけではその全貌 は見えてこない。何度も読み直したくなる気持ちはよく わかるし、ある種熱狂的なファンを生み出すのも納得 できる作品だ。一行たりとも読み飛ばすことが出来ない と言われているらしいジーン・ウルフの面目躍如と言う ところか。その物語全体も、キリスト教的な側面から 捉えることもできるし、アポロ計画との関連を示唆する 人もいる。重層的で圧倒的で、一筋縄では噛み砕くこと も、飲み込むこともできない実に手強い作品だな。 私はこの作品は時間と記憶の物語に思えた。タイム マシンやウラシマ効果によって時間もあやふやになり、 人にとっては時間と同価である記憶も、すべてを記憶 するというセヴェリアンや人の記憶を喰うアルザボと、 それから作られる秘薬によって確かさを危うくされる。 その辺りの錯綜感がこの新しい太陽の書の根幹なのでは ないだろうか。もちろんそれもこの物語の皮相的な読み 方の一つに過ぎないのだろうが。
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