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黒パン俘虜記 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 1986/01/01 |
JAN | 9784167402013 |
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黒パン俘虜記
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黒パン俘虜記
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商品レビュー
4.5
10件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
シベリアの抑留といえば、ソ連でのことだと思っていたが、モンゴルでも抑留があったということを知った。 抑留期間は2年3か月くらいで2万人が抑留されて、4千人近くが亡くなった。空腹、極寒、ノルマ、虐待という収容所生活を耐えて、やっと帰還できた。その期間の物語である。 主人公は満州で現地招集され、国境での警備中に終戦を迎えた。蒙古共和国軍に捕らえられ収容所の生活が始まった。 この本を読む前は、収容所での生活は蒙古軍からの虐待がどんなにひどい物なのかと思っていたが、実は同じ兵隊である日本人からのひどい虐待だった。同じ日本人であっても戦争、敗戦となれば関係ないのか?考えさせられた。
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1983年の直木賞受賞作品。作者自身のモンゴルでの捕虜体験記。戦争、敗戦、極寒、飢餓、暴力、政治、ヤクザ‥‥サバイブするという言葉の意味を初めてちゃんと理解できた気がする。
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凄く面白かった。浅学なもので「シベリア抑留」の中にまさかモンゴルへの抑留が含まれているとはこの本を読むまで知りもしなかった(モンゴルへの抑留をシベリア抑留としてくくるのは違和感がある)。ソ連とモンゴルの密約によって労働力として2万人が提供されたということ。ウランバートルでは今でも...
凄く面白かった。浅学なもので「シベリア抑留」の中にまさかモンゴルへの抑留が含まれているとはこの本を読むまで知りもしなかった(モンゴルへの抑留をシベリア抑留としてくくるのは違和感がある)。ソ連とモンゴルの密約によって労働力として2万人が提供されたということ。ウランバートルでは今でも俘虜たちが建設した建物が現役で使われてるとも知り、色々驚いた。しかもモンゴルでの抑留生活はシベリアよりも過酷で、それも支配側の俘虜から非支配側の俘虜への過酷な労働の強制や懲罰などによって2割もの死者が出たらしい。なんでこんなことを今まで知らなかったんだろう。 それにしても著者の記憶力には舌を巻く。映画の筋書きを何百本も空で言えるという点もそうだし、すべてのメモ類を帰還寸前に破棄されたにも関わらず、この克明な内容を記している。陰鬱な内容になりそうなところを、どうもなんだか軽妙に書き上げてるところにも魅力を感じる。数々の挿話もいちいち面白かった。傑作。
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