中国 静かなる革命 官製資本主義の終焉と民主化へのグランドビジョン

呉軍華【著】

• 販売会社／発売会社: 日本経済新聞出版社
• 発売年月日: 2008/08/08
• JAN: 9784532353186

商品レビュー

2012/09/19

地元の図書館で読む。非常に興味深い本でした。期待以上の出来です。共産党政権崩壊論を検討した部分を読みました。海外の研究者ばかりではなく、中国の知識人、共産党関係者も、共産党政権崩壊を予想していました。共産党関係者も、共産党体制の崩壊を予想していたんですね。その理由として、経済的発展による中産階級の台頭は、共産党政権を許容しないからです。予想ははずれました。共産党政権は安泰です。その理由として、台頭する中産階級が、共産党を支持しているからです。予想外の出来事です。何故ならば、中国共産党は、彼らの利害を尊重しているからです。逆に言えば、労働者の政党である共産党は、労働者の代弁者ではないということです。タイムの特集に現れた恵まれた若者たちの共産党支持が理解できませんでした。これが、彼らの共産党支持の原因なのでしょうか。この人の論文を読んでみようと思います。それにしても、生々しい本です。

2008/10/14

民主化という表題の核心に迫るのは、本の後半、3章以降。前半は現行の経済状況分析です。全体的に面白い分析やデータも多いのだけど、ちょっと論拠として不足している部分が多いと思いました。ちょっと言いすぎな部分があったような気がします。でもこれから中国がいかなる形態であってもい、民主化が進むのはほぼ間違いないような気がしました。中国の民主化に関しては初心者でしたが、結構最後のほうは興味深く読ませてもらいました。