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宿屋めぐり
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2008/08/06 |
JAN | 9784062148610 |
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宿屋めぐり
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商品レビュー
4.1
29件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主の命により大権現へ大刀を奉納すべく旅をする主人公鋤名。途中白いクニュクニュに飲み込まれ贋の世界へと迷いこむ。 軽い口語表現の気持ちよさは健在。 贋の世界と元の世界は、穢土と浄土となっていく。 主(あるじ)から主(しゅ)へと転換していく。 主がこの試練を与えている、主の意向に沿わない時に恐ろしい罰が待っている、主はこのようなときに何を思うのであろうか、と自問し迷う鋤名。 宗教のはじまりはこんなものだったのではないかと思わせる。 自分の宿命と罪を背に、人間の弱さゆえかぐるぐると輪廻する鋤名。彼に救いはあったのだろうか。本の厚さとともに読み応えのある一冊。
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第61回 野間文芸賞受賞作 自分の存在感とは?生きる意味とは?が根本的に見え隠れする主からの使命を受けた旅物語ではあるのだが、そこは町田節、読んでても意味ないぶっ飛んだ世界観に突入していく。主人公が何かあれば言い訳屁理屈なのだが論破されると弱さが出るのも愛嬌。後半から「主(あるじ...
第61回 野間文芸賞受賞作 自分の存在感とは?生きる意味とは?が根本的に見え隠れする主からの使命を受けた旅物語ではあるのだが、そこは町田節、読んでても意味ないぶっ飛んだ世界観に突入していく。主人公が何かあれば言い訳屁理屈なのだが論破されると弱さが出るのも愛嬌。後半から「主(あるじ)」が「主(しゅ)」と読み方が変わる展開力が凄まじい。少し笑いの要素が少なかったので中盤当たりでダラけてしまって一気に読み進めなかったが600ページの物語は達成感があって読了後に安心した。
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「宿屋」を「地獄」と読み換えてもよい。 この人の書く話はよく分からない。おそらく明確なテーマをもって小説を書いているんだろうけど、ある種照れ隠しのようなギャグや話の脱線(しかもいつのまにかそれが話の本筋になってしまうこともある)や理不尽な展開がテーマを曖昧にしている。その抽象性...
「宿屋」を「地獄」と読み換えてもよい。 この人の書く話はよく分からない。おそらく明確なテーマをもって小説を書いているんだろうけど、ある種照れ隠しのようなギャグや話の脱線(しかもいつのまにかそれが話の本筋になってしまうこともある)や理不尽な展開がテーマを曖昧にしている。その抽象性が評価されているのかもしれないが、やっぱりよく分からない。 ある目的をもった旅人が行く先々で人間不信に陥り責任転嫁し堕落しながらも、責任を果たそうともがく話。それだけかもれしれないしそれだけじゃないのかもしれない。 それでも読んでいて笑える部分もあるしはっとするような一文もある。かなり人を選ぶ作家だと思う。 (たけい)
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