侠客 新潮文庫

池波正太郎(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 1979/03/26
• JAN: 9784101156040

商品レビュー

2013/08/19

ご存知の幡随院長兵衛。と解説されているが、存じ上げませんでした。だ。歌舞伎や講談では馴染み。なのかしら？は、さておき。

伊太郎が男らしく頼もしく思えた。幼い頃から世間にふりまわされ、巡り巡ってたどりついた先。といのもあるだろうが、自分の命以上の命を背負い込み、走り抜いた姿はかっこよかった。

2013/04/13

塚本伊太郎こと幡随院長兵衛の物語。
時代背景が、丹念に書き込まれていて、徳川幕府の創世記の頃
が、鮮やかに浮き彫りになる。
まさに、時代小説の 豊穣さが、何とも言えぬ 良さがあり、
風格と品格がある。
池波正太郎の 力量が発揮されている。

塚本伊太郎の父 伊織が殺害された。
その場に駆けつけた伊太郎は、父が からつ と言って
死に絶えた。伊太郎の旅はそこから始まるが、その時
面倒を見てくれたのが、水野十郎左衛門。
二人の因縁は、ここから始まる。

父親 伊織が、なぜ殺されたのか？
を突き詰めていくと、唐津藩 寺沢兵庫頭の悪行に突き当たる。
伊太郎は、時間をかけて、寺沢兵庫頭に対して、執念を燃やす。
たった一人で、大名を倒そうとするのだ。
肝のすわった男の物語である。

面白かった。