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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2008/08/08 |
JAN | 9784480424655 |
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誰が太平洋戦争を始めたのか
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誰が太平洋戦争を始めたのか
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
幻の近衛文麿・ルーズヴェルト会談 近衛は相手の空気が読めない男 時の外務省も世界情勢が全く読めなかった 官僚の質的低下は顕著 太平洋戦争開戦の意思決定過程 国策より省益 結果責任は不明! 政治決定の欠落による戦争開始・・・歴史家を当惑させる
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2008年刊行。一定の戦争計画が存在した戦争(独の対ポーランド戦、対仏戦、対ソ戦、中国国民党の日中戦争)に比し、日本の対米開戦はそのようなものが存在しなかった。そんな中、如何に対米開戦が決定していったか、これを解説しようとするもの。松岡洋右外相の無知蒙昧(リアリズム・相手を含め利...
2008年刊行。一定の戦争計画が存在した戦争(独の対ポーランド戦、対仏戦、対ソ戦、中国国民党の日中戦争)に比し、日本の対米開戦はそのようなものが存在しなかった。そんな中、如何に対米開戦が決定していったか、これを解説しようとするもの。松岡洋右外相の無知蒙昧(リアリズム・相手を含め利害得失の検討能力の欠片もない意味で同感)と近衛文麿の決断力を徹底批判しつつ、権限範囲内での官僚の最適解の希求の不合理さを鋭く突く。北支撤兵を前提とする日米了解案を東条が是認していた点のソースに疑問はあるが、なかなか面白い一書。 敵を減らし、味方を増やす。味方にならないなら好意的中立を引き出し、それすらできないなら敵に援助を与えない中立を引き出す。素人でも判りそうな大方針だが、その観点で、対米開戦にいかなる意味があったのか。対米開戦と日中戦争終結を結びつける陸軍に?なのはもとより、独ソ戦がアメリカに与える影響を考慮できなかった政府・外交、対米への先制的開戦がアメリカ・その国民に与える影響を軽く見過ぎた海軍。やりきれなさは満載。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
誰が始めたのか?それを言ってしまうとミステリの落ちをばらしていしまうようで良心が痛むが、あえて言うなら「犯人」自体に目新しさはない。本書の目新しさは、東条英機というリーダーを輩出しその無責任ぶりが戦後も繰り返し批判される陸軍ではなく、主に海軍の責任を、それも太平洋戦争の開戦という点に絞って批判的に検討している点である。ハワイ作戦という手段に縛られ「何のために戦うのか」という戦争の目的や理念が置き去りにされたという指摘は一理あるといえる。 数多くの歴史家の論を袈裟懸けにして断定的に議論を進める反面、論理の飛躍や見過ごせない矛盾も多い。(たとえば著者は緒戦での首都の炎上程度では国民の士気が阻喪することはないというが、現在の常識から見ても当時の情勢からもかなり無理のある議論で、むしろそうした精神主義こそがリベラリストの本来の批判対象であるべきでは。) このような考え方もある、という程度にとらえるなら有用な本だろう。
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