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メリー・ディア号の遭難 ハヤカワ文庫

ハモンド・イネス(著者), 高橋泰邦(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 1972/04/30
JAN 9784150400156

メリー・ディア号の遭難

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2006/01/27

 ハヤカワ文庫「冒険・スパイ小説ハンドブック」の海洋冒険小説ランキング で11位にあがっている本である。読んでみての感想は「さもあらん」。戦場を舞台とした話が多い海洋冒険小説において、戦場が全く出てこないこの話が上位に上がっているのを不思議に思ったが、それだけのことはあると思う。...

 ハヤカワ文庫「冒険・スパイ小説ハンドブック」の海洋冒険小説ランキング で11位にあがっている本である。読んでみての感想は「さもあらん」。戦場を舞台とした話が多い海洋冒険小説において、戦場が全く出てこないこの話が上位に上がっているのを不思議に思ったが、それだけのことはあると思う。  サルベージ業者のサンズは、荒波にもまれて不気味に静まりかえる貨物船「メリー・ディア号」と遭遇する。 救助のために乗り込んだサンズは、そこで船長代理のパッチという男に出会い、彼からこの船に起こった不可思議な事件の数々を聞くことになる。だが、パッチは何かを隠しており、彼もまた謎に満ちた人物である。パッチは船をあえて座礁させるが、帰還後の海難審判で、彼は船は沈没したと偽証。法廷での証人でもあるサンズは、パッチの真意が判らず・・・。  これを読んでいて、「まじめなラミジのよう」という印象をうけたのは、話の展開もさることながら、「人の思惑」「陰謀」といったものと、海の脅威とが上手くバランスを保って存在しているからだろうか。(ただし、ラミジの水兵達のような笑えるキャラクターはいない)。  主人公は一見サンズに見えるが、印象に残るのはやはりパッチ。挫折を味わった男の、希望と絶望の間を揺れ動く様は、迫力がある。イネスはこういう人物を描くのが実に上手い。嵐の描写にしても、先の読めない展開にしても、大変面白く、ミステリー小説を読んでいるような気分も味わえた。戦場が舞台ではない話もたまにはいかがだろうか。

Posted by ブクログ

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