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漢の武帝 岩波新書
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漢の武帝 岩波新書

吉川幸次郎(著者)

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漢の武帝 岩波新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 1963/12/01
JAN 9784004130482

漢の武帝

¥660

商品レビュー

3

4件のお客様レビュー

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2022/10/31

古代中国史における黄金時代を築いた漢の武帝の評伝です。 皇帝となったあと、祖母である竇太后の意に背いて儒教思想への傾倒を示したことや、衛青と霍去病を抜擢して匈奴征討を進めたこと、公孫弘や帳湯など内政を担当した臣下の業績などを解説しています。また、張騫を西域に派遣し、遠くローマ帝...

古代中国史における黄金時代を築いた漢の武帝の評伝です。 皇帝となったあと、祖母である竇太后の意に背いて儒教思想への傾倒を示したことや、衛青と霍去病を抜擢して匈奴征討を進めたこと、公孫弘や帳湯など内政を担当した臣下の業績などを解説しています。また、張騫を西域に派遣し、遠くローマ帝国にまで知見をひろげたことが、中国の皇帝である武帝の心にどのような波紋を投げかけたのかといったことについても、著者の見かたが示されており、興味深く読みました。 著者は、「武帝をとりまく時代全体が、活気にみちあふれた健康な時代であった」と指摘しつつ、それが現実のものとなったのは「武帝のあくまでも積極的な性格のせい」であると述べています。そうした著者の考えを反映してのことなのか、武帝という人物をえがくことでその時代を生き生きとえがき出しているように感じられました。 中国文学研究の大家として知られる著者ですが、若い読者が手にとりやすい平明な文章で書かれており、中国史についての予備知識がなくても、たのしんで読むことのできる内容になっています。

Posted by ブクログ

2014/02/05

昭和24年に書かれた吉川幸次郎先生の武帝講義。本文は中学生が読んでもわかりやすいように、全体的にはエピソード集になっている。もちろん、その基になっているのは、「史記」「漢書」等の歴史書から採っているのだが、時々「漢武故事」などの「ものがたり」からも採っていて、その取捨選択は先生に...

昭和24年に書かれた吉川幸次郎先生の武帝講義。本文は中学生が読んでもわかりやすいように、全体的にはエピソード集になっている。もちろん、その基になっているのは、「史記」「漢書」等の歴史書から採っているのだが、時々「漢武故事」などの「ものがたり」からも採っていて、その取捨選択は先生にお任せなので、歴史考証批判はできない。しかし、現代に至るまで岩波新書の古典として残っている以上は、信頼出来る歴史物語なのだと思う。 漢の武帝の時代は、中国史の最も輝かしい時代のひとつとして、長く中国の人々の記憶にある。いや、輝かしいという気取った言い方をするよりも、いたって威勢のよい、いたってにぎやかな時代であったという方が、よりふさわしいであろう。 そして、私の考えによれば、この威勢のよい時代こそは、中国の歴史の、最初の大転換期である。少なくともその思想史、文学史の、そうしておそらくは社会史、経済史、政治史の、最初の画期である。(3p) そのように始めた先生の講義は、司馬遷のように紀伝体ではなく編年体として、武帝55年の治世(B.C141-87)を語る。その人生を四期に分けて、一期以外は二章づつ使い、余す事なく語る。思うに、中国史入門書としてもお勧めである。 さて、もちろん私がこの書を紐解いたのは、中国歴史書が読みたかったわけではなく、北方謙三版「史記」の並行読書としていままで司馬遷「史記」を読んで来て、最終に至り司馬遷の武帝本紀は単なる儀礼記録で余りにもつまらないので、これを代わりにしようかと思ったためである。確かに武帝のことはよくわかった。しかし肝心の「司馬遷の史記をどのように評価していたのか」という部分がわからなかった。私の「史記読書」外伝としては面白いけれども、これを武帝編の代わりにはできない。 2014年1月30日読了

Posted by ブクログ

2013/11/15

こちらも東洋学の古典。こういう書籍にふれると如何にネットにはびこる東洋理解がでたらめなのかよくわかる。

Posted by ブクログ

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