地下鉄殺人ゲーム ぼくらはファミコン探偵団 光文社文庫

宗田理(著者)

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 1994/04/20
• JAN: 9784334718664

商品レビュー

2010/05/28

今の子供って、ファミ…

[文庫ＯＦＦ]

今の子供って、ファミコンという単語自体をもう知らないんじゃないですか。そうやって考えると愕然とします。

2024/07/22

ファミコン世代なので、ドンズバでタイトルに惹かれて読み始めた。「ファミコン探偵団」だなんてもうワクワクしかない響き。
冒頭「この小説は電気代も要らずママに叱られることもなく、テレビゲームを楽しめます」みたいな煽り文句から始まり、超面白そうと思ったら、全然そんな要素が皆無だったの逆に笑った。
多分子供向けだし時代のせいもあるかもしれないが、全く捻りのない超どストレートなストーリーが続く中「とは言え、面白くなるんじゃない？」「どこかで裏切ってくれるだろう」という期待値が先行逃げ切りでそのまま読了。ビックリした。

あとがきで、少年少女たちの飛び降り自殺が多発した事件について言及していた部分がちょっと面白かった。著者の考えでは、その頃大流行したスーパーマリオが原因で、マリオは崖から落ちて死んでも生き返ることができるから、自殺者たちは自分をマリオだと錯覚し、生き返れると思っていたのではないか。…という、今ではギャグかと思ってしまうような事を大真面目に語っていて、当時と今の倫理観や死生観のギャップが出ていて面白かった。