女神が遺した国エジプト ノン・ポシェット

水上洋子(著者)

• 販売会社／発売会社: 祥伝社
• 発売年月日: 1998/04/18
• JAN: 9784396310967

商品レビュー

2022/04/27

最近、エジプトにハマっているので手にとりました。私はアブシンベル神殿観て感動したのだけど、著者はラムセス二世が嫌いなんですね…。それは残念だけど仕方ない。
古代エジプトは元々、女性が治めていたというお話はすごく興味深いです。

2014/09/07

(2014.09.05読了)(2004.09.10購入)
東京都美術館で開催中の｢女王と女神｣展を見たついでに読んでみました。
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メトロポリタン美術館 古代エジプト展　女王と女神
主催：朝日新聞社
会場：東京都美術館
会期：2014年7月19日(土)～9月23日(火)
観覧料：一般 1,600円
(概要)(展覧会ホームページより)
アメリカを代表する美の殿堂、ニューヨークのメトロポリタン美術館が誇るエジプト・コレクションをまとまった形で紹介する初めての展覧会です。「女王と女神」をテーマに厳選された約200点の至宝が来日、全点が日本初公開です。
(コメント)
女王ハトシェプストや女神に焦点を当てた展覧会です。
良品が展示されていて、古代エジプトの一面を垣間見ることができます。
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古代エジプトは、母系社会であり、「王位継承権は王子ではなく王女にあった。つまり母から娘へと女系で王位継承がされていった。いかなる男性といえども、王位継承権のある王女と結婚しなければ、王ファラオになることはできなかったのである。そのように女系で王位を受け継いでいく慣習は、最後のクレオパトラにいたるまで続いた。」(4頁)ということを、残された遺跡・遺物をたどりながら明らかにしようとした本です。
類書があるのかもしれませんが、このような観点からの本は初めてだったので、結構興味深く読むことができました。近代ヨーロッパの視点から歴史を見ようとすることが多いので、それとは違う慣習などは、無視されてしまうことが結構あるのだろうと思います。
男性が歴史をつくり動かしてきた、といいたいのでしょうが、必ずしもそうではないということも、認めていくことが大事ではないでしょうか。

【目次】
まえがき
関係地図
関係年表
カイロ　女神イシスの豊かな大地
ギザ　女神が建てた巨大な記念碑
カイロ市街　現代と太古が共存する町
メンフィス　月の乙女たちの国
ルクソール　ハトシェプスト女王の平和の時代
デンデラ　天地創造の女神ハトホルの町
アスワン　楽園に一番近い場所
アブ・シンベル　王妃ネフェルトイリの愛と悲しみ
アレキサンドリア　最後の女王・クレオパトラの素顔
ふたたびカイロにて　現代に生きるエジプトの女神たち

●ハトシェプスト女王(19頁)
しばしばハトシェプスト女王は、トトメス三世から王位を略奪した、権力欲の強い女性として描かれてきた。だが王位継承権がもともと女王にあったことを考えると、王位を簒奪したのは、明らかにトトメス三世のほうだった。
●女系社会(52頁)
古代エジプトは｢女たちの国」と言われたほど、女性の力が強い国であり、ローマ帝国に征服されるまで、王家でも庶民の間でも土地が女系で受け継がれていったこと…。
●ギザのピラミッドの建造者(80頁)
ギザのピラミッドの建造者は、すべて女王だったのかもしれない
第一番目のピラミッドは、イシスと呼ばれていた女王、第二番目のピラミッドは、第五王朝の祖であるカントカウエ女王、第三番目のピラミッドは、第六王朝の最後を飾ったニトクリス女王だという説…。
●エジプト暦(126頁)
現在の7月19日から始まる、古代のエジプト暦は、古代世界の中でもっともすぐれたものである。一年は、30日単位で12の月に分けられ、それに余りの5日間が加えられており、早くから365日の暦を使っていた。
(2014年9月7日・記)

(本の表紙より)
女神、王妃……彼女たちを知らずにこの国は歩けない
カイロ－女神イシスの豊かな大地
ギザ－女神が建てた巨大な記念碑・ピラミッド
メンフィス－古代王朝は月を崇拝していた
ルクソール－平和を愛したハトシェプスト女王
デンデラ－天地創造の女神ハトホルの町
アスワン－楽園に一番近い場所
アブ・シンベル－最も美しかった王妃ネフェルトイリの悲劇
アレキサンドリア－最後の女王クレオパトラの素顔