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水の未来 世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題
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水の未来 世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題

フレッドピアス【著】, 古草秀子【訳】

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水の未来 世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日経BP社/日経BP出版センター
発売年月日 2008/07/28
JAN 9784822246891

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商品レビュー

4.2

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2018/05/26

◆世界各地の水の問題を具体的に摘示すると共に、ダム建設がもたらす、周囲の環境や生態系への破壊的影響と、その目的達成のための効率性の悪さに言及しつつ、解決の指針を過去の知恵と地域固有の方法論に求めんとする◆ 2008年刊行。 著者は英国人環境ジャーナリスト(01年英国最優秀環境...

◆世界各地の水の問題を具体的に摘示すると共に、ダム建設がもたらす、周囲の環境や生態系への破壊的影響と、その目的達成のための効率性の悪さに言及しつつ、解決の指針を過去の知恵と地域固有の方法論に求めんとする◆ 2008年刊行。 著者は英国人環境ジャーナリスト(01年英国最優秀環境ジャーナリスト選)。  今、水問題を論じる書は多い。「水戦争」「日本は世界一の水資源・水技術大国」「水ビジネス」などなどがある。  そこでは地球温暖化・砂漠化に伴う水不足や、中国とチベットのように、広域河川流域国間の紛争。農産物交易を介した水資源の移転(仮想水と言われる。例えば、水資源の豊富な日本が仮想水まで大量輸入との批判)。  或いは工業廃水や下水の未処理といった古典的環境問題に、灌漑農業に伴う農地の塩害に言及しているものもあれば、水枯渇による文明破壊など歴史に目を向ける書もあるだろう。  本書は、都市水道の老朽化、水の販売商品化の問題に触れないものの、先の問題を意識しつつ、世界各地での水問題発生地域における具体的実情を集積・開陳した書である。  つまり、他の書でも叙述されるような、エジプト・スーダン、インド・パキスタンといった河川流域国での紛争や、中国黄河の断流問題、あるいは森林保全・水の適切管理ができずに文明が崩壊した歴史的事実、従来型灌漑農業の限界なども展開され、既に聞いたことのある問題点も多かった。  しかしながら、本書は、 ➀ 中東紛争後における。イスラエルの水管理の横暴さと獲得に過剰に貪欲な点。 ➁ ダムが環境、水資源、近隣の生態系、農業など第一次産業に及ぼす悪影響の他、メタン放出の重要要因として地球温暖化問題にも深く関わる点 に目が行く。  前者の具体的内容は本書を紐解いてもらいたいが、なかなかに酷い遣り口である。  一方、後者のダム問題。ここが本書の特徴的な部分である。  本書は全体的にコンクリート利用の巨大プロジェクトに懐疑的な視座で論じているが、その極め付けがダム建設への批判であろう。  なるほど一見すると、水を湛えるダムは、水不足解消、灌漑用農水や飲料水の確保に繋がるようにも見える。  しかし、本書の中では、世界銀行がインドのダム建設融資を拒否し、その後に作った世界ダム委員会の2000年最終報告の内容が目を引く。  それによると、 ⑴ ダム建設の費用は予算を概ね56%超過。 ⑵ 発電用ダムの半数は実発電量が予測値を著しく下回る。 ⑶ 給水目的ダムの2/3は予測値よりも少量給水で、そのうち1/4は予測値の半分以下。 ⑷ 灌漑目的ダムも同様で、予測値の35%以下しか灌漑できず。 とある。  さらにダム建設が生じさせる生態系破壊、湿地枯渇。塩害やシルト堰き止めで下流域の肥沃さが喪失。また海岸地域の顕著な浸食という事実に言及している。  そして極めつけはダム建設が水力発電であっても地球温暖化に逆行する事に関する指摘。  それはダム貯水池が森林を水没させるケースで、水没森林の腐敗のため、大量のメタンガスを産出、これの大気中への放出が生じ、地球温暖化回避を目指した施設が、化石燃料型火力発電所以上の温室効果ガスを排出するという笑えない事態に見舞われているという。  より具体的な数値を上げると、ダム貯水池の森林水没が、人間由来のメタンの1/5、温室効果の7%を占める上、さらにそれが長期化(条件によっては500年間も)するという試算・仮説を提示している。  これは本書にしかなく、この特異な情報は決して無視することはできない。  他方で、脱ダム、あるいは大規模設備の忌避を志向する帰結として、➂雨水の収集・活用の重要性について広く言及している。  具体的には、古代の水道システム「カナート」の復権と再興。非近代的な貯水池や泥湿地の復権であるが、つまり、地域の実情に即したミニマムな取り組みを、多数の地域で実行する方が、実証的かつ現実的かつ効率的だと考えているのだろう。十分納得のそれである。  かように他の水問題の書を既に読んでいても、なお気づきがあるという読後感は、本書の一読の価値を十分感じさせるものである。

Posted by ブクログ

2016/10/26

全くの素人にも分かりやすく読みやすい1冊。 自然がそうあることには理由があることをつくづく実感。 文明でコントロールしようとするとそれ以上の自然の力強さを知らしめられるのは、洪水問題に限ったことだけではない。 日本ではイマイチ危機感の薄い水問題。 でも待ったなしで増え続ける人口...

全くの素人にも分かりやすく読みやすい1冊。 自然がそうあることには理由があることをつくづく実感。 文明でコントロールしようとするとそれ以上の自然の力強さを知らしめられるのは、洪水問題に限ったことだけではない。 日本ではイマイチ危機感の薄い水問題。 でも待ったなしで増え続ける人口と、枯渇していきつつある資源。水が得られないということは飲水だけの問題でなく、それに農業、畜産、生きていくうえでの営みができなくなるということを認識させられた。 一方で起こる水災害との矛盾。 それは自然のあるべき姿に戻す事の必要性を感じざるを得ない。 しかし、解説にて沖教授は 「水は再生可能な資源である」「だからゆえにマネジメントが大切である」 いずれにせよ、環境問題を後ろ向きではなく、前向きに考え、子孫にあとから感謝されるような作を今から講じる事。これが、水の問題も含めた、環境問題に対する基本スタンスだと、評者は思う。 と結んでいる。 2008年 日経BP出版

Posted by ブクログ

2015/05/03

地球において水は再生可能な永久循環資源であるとの認識で、涸渇する危機なんぞは露知らずであった。学ぶに、この水の惑星において我々が欲する淡水は決して多くはない。そんな中、個人が風呂やシャワー、水洗便所で使う水量は増えている。しかし、それは真の憂いに値せず、食料生産や綿花栽培など農業...

地球において水は再生可能な永久循環資源であるとの認識で、涸渇する危機なんぞは露知らずであった。学ぶに、この水の惑星において我々が欲する淡水は決して多くはない。そんな中、個人が風呂やシャワー、水洗便所で使う水量は増えている。しかし、それは真の憂いに値せず、食料生産や綿花栽培など農業用水こそが深刻な水の消費に通じる。乾燥地での灌漑水利用がいかに大量であることか。それに対処せんがためのダム建設や地下帯水層利用の恐るべき弊害も知る。そして、水問題を通して世界各国の政治、経済の思惑、紛争の一因までもが見えてくる。

Posted by ブクログ

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