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プリズン・ガール アメリカ女子刑務所での22か月 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2008/08/01 |
JAN | 9784101352718 |
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商品レビュー
4
41件のお客様レビュー
2年間のNY生活の中で著者の恋人であったロシア人が実はマフィアであり、彼の麻薬の売買に関わったとして、2年弱の刑務所生活を余儀なくなれたという、体験記。 実に興味深かった。 アメリカに住む人たちの人種の多さによる価値観の違いは、もちろん承知の上だが、刑務所に入っている人達のそれ...
2年間のNY生活の中で著者の恋人であったロシア人が実はマフィアであり、彼の麻薬の売買に関わったとして、2年弱の刑務所生活を余儀なくなれたという、体験記。 実に興味深かった。 アメリカに住む人たちの人種の多さによる価値観の違いは、もちろん承知の上だが、刑務所に入っている人達のそれとなると、全くの未知の世界。 彼女が入った刑務所は、麻薬絡みの受刑者が多いせいか、ヒスパニック、中南米系の人が多い。 白人はほぼ居なく、アジア人も多くはない。 そんな中でたった1人の日本人として、逞しく?生きて暮らした彼女はある意味凄いなと思う。 とてつもなく大変だったと思うが、なんでも興味を持って前向きにやってみようとする気持ちや、周りの人に対するちょっとした気遣いが、彼女の周りに良い空気をもたらし、価値観の全く違う受刑者達とある程度上手くやっていけたんだなと思う。 日本の刑務所のイメージと全く違う、割と明るくて自由な印象を受けたが、果たして彼らは罪に対して反省するのだろうか、、、とは思った。
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○○ガール系で見つけたと思って軽く手に取ったがとんでもない! リアルな獄中記で終始圧倒。 内容は壮絶なのに暗くはなっていかない著者の性格と文章力。 濃すぎる登場人物達とのやり取りにページをめくる手が止まらなかった。 こういう出会いがあるから読書はやめられないなと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
NYで暮らしていた20代前半の著者はお洒落とクラブが好きな普通の日本女性だ。 しかしロシアンマフィアの彼が麻薬の大物ディーラーで、それに関与されたとして逮捕された。 本人は無実だというが、彼に貸したカードが取引に使われたり、中身を知らずに荷物を送ったりしている。 韓国映画「マルティニークからの祈り」でも、荷物の中身を知らずに運び屋のバイトをした主婦がカリブ海の島の刑務所に入れられる話だし、日本でもSNSで報酬につられて荷物運びのバイトをしたら中身が麻薬だった、というケースがある。 空港で荷物を預ける際は自分で詰めたか、間違いなく自分の荷物かを確認される。 だから著者が逮捕されるのも仕方のないことなのだ。 だが彼女が凄いのはここからで、彼がマフィアだと知って付き合ったのは自分だし、それが罪ならばと現実を受け入れる。 更に彼には妻子と愛人がいたことを知りその裏切りに悲しむが、司法取引は拒否する。結果として2年収監されるわけだが、逮捕から収監まで1年あるので、実質3年不自由な生活となるのだ。 収監された刑務所は麻薬がらみの者が多く、白人はわずかでそれ以外の人種が詰め込まれているような場所。 人によってはこの先一生監獄で過ごすことになる。 アメリカの刑務所は自由が多いと聞いた通りではあるが、それでも狭い社会でままならないことも多い。 男役が生まれたりカップルができるのも女社会ならではなのだろう。 そして大抵の囚人は生まれ育った環境からマフィアになったりする。 だから出所してもまた戻ってきてしまうことも多いし、反省する者も少ない。 その中で唯一の日本人である彼女はすさんだ所がない。 マフィアと付き合い逮捕されるような人は、自身も麻薬中毒になったりこのまま人生が転落していったりするケースが多いように思う。 しかし彼女は出所して日本に強制送還された後は、むしろその英語力を生かして普通に働いているそうだ。 ライターでもある構成協力者と出会ったのは、女子高生援交店のオーナーの彼女の友達としてだったそうだ。 そんなちょっと危うそうな女の子たちが集まる場所でも、彼女は自分を保っている。 自分があり、素直でしなやか。そのしなやかさは強さだ。 そんな著者の視点から語られる刑務所の生活。 絶対にそんな体験はしたくないが、だからこそ軽やかに語られる日々に引き込まれるのだ。
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