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ルポルタージュ 父よ母よ! 講談社文庫
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ルポルタージュ 父よ母よ! 講談社文庫

斎藤茂男(著者)

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ルポルタージュ 父よ母よ! 講談社文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 1996/01/15
JAN 9784062631655

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2023/10/17

非行に走った少年・少女と、その家族・家庭を追ったルポルタージュ。 執筆の狙いなどを、本書中から以下に引用する。 【引用】 非行、登校拒否、家庭内暴力-こうした現象で、いま、たくさんの少年少女たちが社会に突きだしている人間としての歪み、崩れ、衰弱、荒廃。彼らはその心とからだ全体の表...

非行に走った少年・少女と、その家族・家庭を追ったルポルタージュ。 執筆の狙いなどを、本書中から以下に引用する。 【引用】 非行、登校拒否、家庭内暴力-こうした現象で、いま、たくさんの少年少女たちが社会に突きだしている人間としての歪み、崩れ、衰弱、荒廃。彼らはその心とからだ全体の表現で、いったい何をおとなたちに訴えかけているのだろうか。彼らをそうさせている魔物の正体は、いったいなんであるのか。 ルポルタージュ「父よ母よ!」は、その問いを出発点に、できる限りいま彼らが息づいている現場に接近し、彼らの置かれている状況に記者自身が身をひたしながら、その答えをつかみとろうと試みた探索の記録である。 【引用終わり】 本書はもともと、1978年から1979年にかけて新聞紙上に137回にわたって連載された記事を書籍化したものである。 本書中では、多くの少年少女と家族・家庭の悲惨で重い話が語られる。その1つ1つが胸をふさがれるような話である。そして、この本に厚みをもたしているのが、問題を起こした少年少女ばかりではなく、その家族、父親や母親、特には祖父母の生い立ちまでを追い、なぜ、こういう状態になったのかを突き止めようとしている点である。「父よ母よ!」という書名には、問題を起こした少年少女の両親の育て方に疑問を呈するという狙いがあるはずだが、両親の育ち方を見てみると、両親自体が不幸な育ち方をしているケースがほとんどで、問題の連鎖が世代を超えて続いている様が伺える。 本書のもととなった新聞連載は、今から約45年前のことである。その時から状況は変わっているのか、変わっていないのか。良くなっているのか、更に悪くなっているのか。問題を招いた本質的な原因の1つに「貧困」があるような気がする。この45年間で、日本国内の経済格差(例えばジニ係数)は悪化していると理解している。そういう観点からは、なお、悪化している可能性もあるのだろう。 本書も、ノンフィクションの古典的名作の1つと言われているものである。同じテーマで現代を描いたノンフィクションを読んでみたいなと思った。

Posted by ブクログ

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