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トゥイーの日記
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 経済界 |
発売年月日 | 2008/08/05 |
JAN | 9784766784282 |
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トゥイーの日記
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ベトナム戦争時、北ベトナム軍に医師として従軍した若い女性 医師がいた。戦後、35年を経て彼女の家族の元に日記が届いた。 ベトナムで出版後、空前のベストセラーとなった日記の翻訳だ。 ベトナム戦争下という特殊な状況下で綴られているので、アメリカ軍 への憎しみや命を落とした仲間への...
ベトナム戦争時、北ベトナム軍に医師として従軍した若い女性 医師がいた。戦後、35年を経て彼女の家族の元に日記が届いた。 ベトナムで出版後、空前のベストセラーとなった日記の翻訳だ。 ベトナム戦争下という特殊な状況下で綴られているので、アメリカ軍 への憎しみや命を落とした仲間への哀惜の情、異性への思いが赤裸々に 記録されている。 日記であるから仕方ないのだが似たような内容の繰り返しになっている ので、読んでいると少々中だるみする。 本書はその内容よりも、発覚したら軍規違反になるにも関わらず 彼女の日記をアメリカに持ち帰った軍人が、戦後に彼女の家族を 捜しあて日記を手元に返した…という物語の方が話題性はあるかも。 かくいう私もこの日記の旅路が気になって本書を手に取ったのだが。 トゥイーは既に亡くなっているけれど、彼女の想いは日記という 形で家族の元に帰って来た。きっと、あの戦争の時、祖国の統一を 願って戦った若者たちは多かれ少なかれトゥイーと同じような 気持ちを抱いていたのだろうな。 しかし左開き横書きなんだよなぁ。慣れないから読み難いし、 持ちにくいのだ。でも、このノートを模した装丁は好きだ。
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ギリシャ神話由来の「パンドラの箱」のエピソードは日本でも有名だ。 全能の神ゼウスが人間たちを創造して地上に下したあと、パンドラに渡されていた箱には、病気、憎しみ、嫉妬などのあらゆる厄災が封じ込まれていたが、誤って箱が開かれたばっかりに、地上に厄災の数々が自ら飛び散っていって人間た...
ギリシャ神話由来の「パンドラの箱」のエピソードは日本でも有名だ。 全能の神ゼウスが人間たちを創造して地上に下したあと、パンドラに渡されていた箱には、病気、憎しみ、嫉妬などのあらゆる厄災が封じ込まれていたが、誤って箱が開かれたばっかりに、地上に厄災の数々が自ら飛び散っていって人間たちに降りかかり、その際「希望」だけは箱に残っていた、という話。 私は年少のころ、ここがよくわからなかった。なぜ「希望」が厄災のなかに一緒になって入っていたのか?希望は人間にとって厄災ではなく、苦難に打ち勝つための未来を照らす“明るい要素”のはずじゃないのか? しかし、この本を読むと、「希望」が厄災といっしょになっていた理由が痛いほどわかってしまう。 彼女は日記に「家族との安らかな生活への復帰」や「想い人への思慕の成就」や「国の平和」といった『希望』を、表現を変えながらもくり返し記している。しかしながら、彼女の思いどおりにかなえられることがないというのが、将来の読者である私たちには残酷なまでにわかっている。 『希望』は時に人間を苦しめ、絶望させ、ハツカネズミの回転遊戯のように終わりのない徒労をもたらすものでもある。一見良い顔でありながら、やはり厄災には変わりがないということを、パンドラの箱のエピソードは教えてくれる。もったいつけて箱に残っていてもあくまで厄災であり、逆にそうやって他の厄災とは違う動きをするから、余計にたちが悪い。 こう書くと、この本は悲劇的内容で満ちているかというと、全く違う。戦争の悲惨な状況をつづったものではあるが、1人の女性の心理や感情がかなり細かく描かれているので、戦記物に一種の満腹感をもつと想像できるベトナム国民にも大きく愛されているということだろう。 そう、この本に見られるのは「戦争」「敵意」「血と汗」だけではない。むしろそれらを上回る「恋愛」「尊敬」「友情」が、読者である私たちの頬をゆるませ、ページをめくる指を止めさせない。 特に男性である私にとって、若い女性の内面(特に男性に対する思い)をここまで細かく見せられると、こちらが照れて気恥ずかしくなり、かえって自分自身の女性一般に対する無神経さや無遠慮さに改めて気づかされて恐縮してしまう。 「1970年4月22日 久しぶりにトゥアンから手紙が届いた。彼は私がもう彼を愛していないと思っているのか、手紙には悲観的な言葉が並んでいた。私はいつでも彼の優しい面影をそのまま心にとどめているのに。愛の姿は、ときには輝き、そしてときには(それが現われてはいけないときには)ひっそりと身を沈めると私は思っている。…」これは彼女が戦死する約2か月前に書かれたものだ。 私は読了後、Billie Holidayの“God Bless’ The Child”を思い出した。歌詞の内容はシリアスでも、ビリーの虹色の歌声で聞かせられれば、夢の多い明るい歌に聞こえる。彼女の日記からも、そう感じた。
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ベトナムの抗米救国戦争で散った若き女性医師トゥイ-の日記。 彼女の死後、米軍兵士がその日記を偶然入手し、米国へ持ち帰り、35年後に彼女の家族を探しだし、送り届けたという、奇跡的な経緯で出版された。 ベトナム共産党員であった彼女が、「ベトナム戦争」ではなく、「抗米救国戦争」の視点...
ベトナムの抗米救国戦争で散った若き女性医師トゥイ-の日記。 彼女の死後、米軍兵士がその日記を偶然入手し、米国へ持ち帰り、35年後に彼女の家族を探しだし、送り届けたという、奇跡的な経緯で出版された。 ベトナム共産党員であった彼女が、「ベトナム戦争」ではなく、「抗米救国戦争」の視点から戦火の日々を綴っている。 日本人ジャーナリストの視点で、サイゴン側から描いたものが氾濫する日本においては、貴重な本だとおもう。 共産党員としての守秘義務の意識から自主規制したのか、あるいは出版時にハノイ政府による検閲が入ったのか、やや記述が具体的でない部分があるのが興味深い。 本人の文章表現力の高さに加え、翻訳も読みやすいけれど、ベトナム戦争にある程度興味がないととっつきにくいかもしれない。
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