![待っている チャンドラー短篇全集 創元推理文庫](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001593/0015932832LL.jpg)
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待っている チャンドラー短篇全集 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 1992/02/01 |
JAN | 9784488131050 |
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待っている
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商品レビュー
4.2
5件のお客様レビュー
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「ベイ・シティ・ブルース」 タフガイ、ディ・スペインが犯人。 「真珠は困りもの」では、老婦人の盗まれた真珠の首飾りを探すことになった主人公。事件の最中に出会った気の良い大男とやはりコンビを組む。二人ともナイスガイ、魅力的なキャラクター造りに成功している。情のある会話も素敵。 「犬が好きだった男」は失踪した娘を、娘の好きだった犬を手がかりにして探す探偵カーマディの話し。獣医、強盗犯、精神病院、カジノ船と目まぐるしく場面が展開していく。「さらば、愛しき人よ」の素材が多い佳作。 「ビンゴ教授の嗅ぎ薬」は、推理小説物ではなく、透明人間になり、妻の浮気相手を殺してしまう話し。「あの人もう10年前に死んでいたんですよ」 「待っている」は、夜のホテルを舞台にした感傷的な作品。 女イブ・クレッシーは出所している男を待っているが…そこで事件は起きて。 佳作ばかりの良い作品です。 やっぱり表題作が味わい深い。
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東京創元社によるオリジナル短編集第3集。 収録作は「ベイ・シティ・ブルース」、「真珠は困りもの」、「犬が大好きだった男」、「ビンゴ教授の嗅ぎ薬」、表題作の短編5編。 「ベイシティ・ブルース」は特に上昇志向が強く、降格された恨みから犯罪まで犯すド・スペインのキャラクターの濃さは本短編集でも異彩を放つ。 「真珠は困りもの」は恐らく親の遺産で悠々自適に暮らしているウォルター・ゲイジが婚約者の依頼で探偵を務める話。 このウォルターが坊ちゃんで、自意識過剰、自信家なところが他のチャンドラーの主人公と大いに違い、逆に他の短編に比べて特色が出た。特にウォルターがいきなり盗難の犯人と目したヘンリーに真珠が模造である事を話すところなど素人丸出しで、チャンドラーが他の探偵とウォルターをきちんと書き分けていることがよく解る。 「犬が大好きだった男」は失踪した娘の捜索を頼まれたカーマディが唯一の手掛かりとしてその娘が連れていた犬を追って、獣医、強盗犯、精神病院へと次々と場面展開していく。死人も多く、激しい銃撃戦もあり、一番ハードな作品。しかもカーマディが麻薬を打たれて病院に監禁されてしまうシーンは確か長編でもあったように記憶しているがどの作品だったのか思い出せない。ロスマクのアーチャー物でも同様のシーンがあったように思うのだが。 「ビンゴ教授の嗅ぎ薬」はその題名から本格ミステリを早期させるが違う。これもうだつの上がらない亭主が主人公で、彼がビンゴ教授と名乗る奇妙な紳士から、嗅ぐと透明になるという嗅ぎ薬を手に入れる話。その透明になる薬を利用して妻の浮気相手を殺すのだが、そこから通常の透明人間譚とは違った全く予想外の展開を成す。チャンドラーは警察というのは本格ミステリに描かれるようにおバカではなく、そう簡単に容疑者を信じたりするものではなく、あくまで問い詰め、とことんまで追い詰める手強い相手としている。そして自説が間違っている事に気づいても決してそれを認めないのだというアンチテーゼを示したのだとも考えられる。密室殺人とファンタジー風味の透明になれる薬をチャンドラーがブレンドするとこんな話になるのだ。 「待っている」は一夜の出来事を語った物語。それぞれの人物が何かを待っている。静かな夜に流れるラジオの音楽など、ムードは満点。限られた空間で起こる一夜の悲劇。それはトニーをこの上なくやるせない気持ちにさせる。その夜、トニーは兄を失ったが、代わりに何かを得たのか?それは解らない。 本書に収録された作品は実にヴァラエティに富んでおり、収録作には外れがない。通常のプライヴェート・アイ物もそれぞれの探偵に特色があり、面白い(特に「真珠は困りもの」のウォルター・ゲイジが秀逸)。チャンドラーらしくない「ビンゴ教授~」もアクセントになっていて、全4冊の短編集の中でこれがベスト。チャンドラーも意外と手札を持っているのが解る作品集だ。
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『ビンゴ教授の嗅ぎ薬』は異色だというので、マーロウものを書く作家の「異色」とは何ぞや、と不思議に思いながら読んだが、なるほど、異色だった。 マーロウもの以外なら、一番好きかもしれない。
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