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ビル・ゲイツ 未来を語る
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | アスキー |
発売年月日 | 1995/12/12 |
JAN | 9784756102317 |
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商品レビュー
3.6
10件のお客様レビュー
本書が出てから30年弱。世界の大富豪ビル・ゲイツ氏はどれだけ未来を当てたのか。あるいは実現できたのか。1995年のゲイツ氏にとっては未来人であるこの自分が答え合わせをしてやろう、という意味不明な上から目線で本書を手に取った。 がしかし、予想以上に内容がハードかつ大量で半分も読め...
本書が出てから30年弱。世界の大富豪ビル・ゲイツ氏はどれだけ未来を当てたのか。あるいは実現できたのか。1995年のゲイツ氏にとっては未来人であるこの自分が答え合わせをしてやろう、という意味不明な上から目線で本書を手に取った。 がしかし、予想以上に内容がハードかつ大量で半分も読めなかった。パソコン・ビジネス・ナードなハーバード大学出身者らしい文章はつまらなすぎた。それでも出版当時はベストセラーだったのを覚えている。みんなこれを読んだのか。えらいもんだ。いや、30年前であれば、すべてが新鮮で面白かったかもしれない。 読めた分だけでもだいたい実現していたので、改めて、ビル・ゲイツ氏恐るべしと感心した。それだけの読書だった。
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・冗長な情報の例:アルファベットのQのあとにはかならずUの文字が来るのだから、実際には文中のUは省略できる ・互換性が選択のカギになる。デファクトスタンダード ・Microsoftは当初IBMにとてつもなく有利な取引を持ち掛けた、一回限りの定額の料金を支払うだけで、マイクロソフト...
・冗長な情報の例:アルファベットのQのあとにはかならずUの文字が来るのだから、実際には文中のUは省略できる ・互換性が選択のカギになる。デファクトスタンダード ・Microsoftは当初IBMにとてつもなく有利な取引を持ち掛けた、一回限りの定額の料金を支払うだけで、マイクロソフト製のオペレーティングシステムをIBMが販売するすべてのコンピュータ上に搭載する権利を認めたのだ。目標はIBMから直接利益を上げることではなく、IBM-PCと多かれ少なかれ互換性のあるマシンを売り出そうとするほかのコンピュータ会社にMS-DOSをライセンスして稼ぐことだった ・ポジティブフィードバックサイクルを失ったときは、今までやってきたことを改めようとしてももう手遅れで、すでに悪循環のすべての要素が動き始めていることが多い。ビジネスが健康そのものに見える時に危機的状況にあることを認識して、それに対処することは難しい ・同期コミュニケーションを非同期な形に変換することは、人間本来の習性だといってもいい。自分のスケジュールを今まで以上に自分でコントロールできる ・これだけ大量な情報があふれているからこそ専門家が必要になるときもある ・摩擦ゼロの資本主義社会における市場機能の利用法の一つ:広告主はあなたの時間にいくらの値をつけるかを決め、あなたは自分の時間にいくらの値打ちがあるかを決める ・将来のいい教師というのは、ハイウェイ上のどこで情報を見つければいいのかを教えるだけの存在ではない、どんなタイミングで調べ、観察し、生徒を刺激し、関心を呼び起こせばいいかを理解していなければならない。文字や音声のコミュニケーションで生徒に能力をつけてやらなければならないし、テクノロジーを出発点として使うこともあれば助手として使うこともある。優れた教師というのは、コーチでありパートナーであるとともに、生徒の創造力の出口として、世界と意思を伝えあうための橋としての役割も果たす人のことである ・コンピュータ化されたシステムというものは、ごく単純な作りで、自然に使えなければならない。使う人が何度も考えたりするものではいけない。そういったシステムでは、あいまいな指示や要求でも受け付けてくれなくてはならない ・ビジネスはほんの限られた範囲の能力を核にした集中的な展開がベスト ・初めてコンピュータに触れる人は、たった一つのミスで機会を壊してしまうのではないか、データをそっくり消してしまうのではないかと心配する。わたしたちは、データを不用意に消す恐れがあまりなく、万一失敗しても簡単に修復できるようなソフトウェアを作ろうと心掛けてきた。ほとんどのプログラムにUndoコマンドがあって、いったんやった操作をすぐに取り消せるようになっている。失敗が破滅につながるわけではないとわかれば、ユーザーはもっと自信を持つだろう。そして実験を始める。 ・電子化された世界の利点の一つは、教材の利用者が増えても、追加コストは基本的にゼロであること
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※このレビューにはネタバレを含みます
いろいろあるけれども、並大抵の人ではないことをさらに確信した。 少し前に、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の件で、世界的感染症の脅威について彼は5年前から話していたことを知った。 しかしこの本を読むと、それは5年前に始まったことではなく、コロナの話だけではなく、今の世界のインフラとなっているもの、日常となっているもののほぼすべてについて先見の明を持っていた、ということが明らかになった。 1995年に書かれた本、私はその当時のICTの状況を知らない。もしかしたら、専門的な知識人やビジネス人の間では、すでにいろいろと試みられていたのかもしれないけれど、本を読んだところによれば、まだパソコン自体が使われ始めたころで、まだ大衆化はしていないようで、ノートパソコンもあんまりなさそうで、スクリーンに映る画面はそこまで鮮やかで見やすくはなさそうで、今あるコンセプトや用語のいくつかが通用しない時代だということは分かる。 彼が想像する未来の中で、今その通りに実現していること、だいぶ前に実現しててそれほど目新しくもないこと、ちょっと違う形で実現したこと、まだそこまではいってないかな、ってこと、そして、正直自分が現状を把握していないこと、など今の現状と照らし合わせて読んでいたりした。1995年にこのような想像をしていたら、その25年後の今、かなりとんがって発展していることとそうでないこと、下火になっていること、みたいに、一つのベースラインをもって技術の革新やビジネスの進展を見ることができて面白かった。 今の状況について、今生きる自分よりも25年前のゲイツさんのほうがよく知っているのではないかと少し怖くもなるが。 テレコミューターについて書いているところがあって、今コロナウイルスにより政府がテレワークしろと叫んでいるけれど、それはつまり実際にテレワークがそれほど普及していないこと、また、一定の労働者にとっては、やろうと思えばすでに技術的環境は整っているけれどもやっていなかったこと、そこには出勤するメリットがあるのか、ただ技術だけでは説明できない文化や心理の影響があるのか、と考えるようになった。実際自分がテレワークとなっている中で、働き方についてすでに疑問や考えを抱き始めていた中で、この過去からの視点が、かなり参考になるように思っている。コロナの件だけでなく、こうして強制的に迫られた働き方の変化についても予見されていたようでわりと怖い。当の本人は今、世界に対して助言をしているようだけれど、本当にその立場にある、と思った。 あとは、特に初めのほうで触れられているコンピューターの仕組み、みたいなところ。個人的に今履修しているコンピュータサイエンスの基礎の授業があちらこちらに出てきてて、おもしろかった。機器がどんどんユーザーフレンドリーになり、実際のところどう動いているかなんて、全く知らずともパソコンやスマホを楽しめる今日。でもしくみを知っているのとないのとでは、思考の方法も違ってくるだろうし、目の前でエラーが出たり調子が悪くなった時とかだけじゃなくて、今後の発展やこれから起こりうる変化についてある程度想像し、課題やリスクについても認識することのために、とても重要で興味深いことだと改めて感じた。 いろいろ偉大で書ききれません。本当は彼についてではなく、情報化社会の未来について書かれた本らしいけれども。語り手の人物像にただただ感心してしまった。
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