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ハバナ奇譚
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ランダムハウス講談社 |
発売年月日 | 2008/06/18 |
JAN | 9784270003640 |
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ハバナ奇譚
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商品レビュー
3.8
8件のお客様レビュー
キューバ国民を構成する基本的な三民族は、スペイン人とアメリカ人と中国人だということです。 それぞれの国からキューバに渡り数世紀を経て融合し合った3つの民族の物語を3つの家族の歴史を経て描かれています。 (ネタバレしていますのでご了承ください) === キューバからアメリカに亡命...
キューバ国民を構成する基本的な三民族は、スペイン人とアメリカ人と中国人だということです。 それぞれの国からキューバに渡り数世紀を経て融合し合った3つの民族の物語を3つの家族の歴史を経て描かれています。 (ネタバレしていますのでご了承ください) === キューバからアメリカに亡命したセシリアは、今は記者として暮らしている。家族や友人は死んだり遠く隔たっている。祖国キューバへの憎しみを忘れられず、アメリカの友人や親類との深い付き合いもできない。 記者としてのセシリアは最近囁かれる幽霊屋敷を取材することになる。 その幽霊屋敷は、以前はキューバに現れ、近年マイアミに現れるという。2階建てでバルコニーに囲まれ、老人と老女ともう一人の女がいる。現れる日にちも場所もまちまちだ。 そんなときにセシルアはバーで人を待っているという老婦人のアマリアと知り合う。アマリアはセシリアに、待ち人に関わる一世紀以上にも渡る3つの家族の物語を聞かせる。 中国広東地方の佳花(ケイファ)は、親族のシウメンと結婚して息子のパブリーが生まれる。 日本との戦争になって土地を追われた彼らは、親族を便りキューバに渡った。 キューバで彼らは土地の名前を名乗る。佳花はロサ、シウメンはマヌエル、パブリーはパブロ。 新たな商売と生活を始めた彼らは、バティスタ独裁政権時代と、それを打倒するキューバ革命の時代を迎える。 スペインの村に住むクララの一族の女たちには、悪戯妖精のマルティネコが見えている。一族に男が生まれた場合は、その妻となる女性に見えるという。 クララはペドロと結婚し、生まれた娘のアンヘラにその霊感は伝わった。 妖精のあまりの悪さに村にいられなくなった一家はスペインのトレリラ地方に移住する。そこでアンヘラは水の精霊や、ヤギの姿のパン神に出会う。食べ物を捧げたアンヘラはパン神から恋が叶うことを願う。 パン神は答える。 その願いは叶える。そしてお前の子孫がわしを必要とする時には願いも2つまで叶えよう。 アンヘラの願いが叶い、彼女は想い人のフアンコと結婚し、そして息子のホセが生まれる。 そして彼らは仕事のためにキューバに渡ることになる。 キューバで黒人奴隷の母と白人の父との間に生まれたカリダは、キューバに政令された奴隷解放令の時に恋人フロレンシオと結婚した。解放奴隷の黒人として新しい商売を始めた彼ら夫婦の間にはメルセデスという娘が生まれた。 だがフロレンシオは死に、カリダは娼婦になるしかなかった。 カリダの死後、娼婦として留まったメルセデスのもとに、ホセが現れ彼女を連れ出す。 メルセデスとホセの間に生まれた娘はアマリアと名付けられた。 黒人奴隷、白人、スペインの血を引くアマリアと、中国移民パブロは出会った。彼らの恋は辛く、波乱に満ちたものと予言されていた。 しかしアマリアの母アンヘラとパン神との約束により、アマリアとパブロの愛は「死が二人を分かつまで。そして死を超えてなおその先まで」続くことが確約された。 記者のセシリアは、幽霊屋敷の取材を続けるうちに、それがキューバに、そして自分自身に深く関わりがあるのだと気が付くのだった。 やがて幽霊屋敷と、アマリアの話した3つの家族の話は融合する…。
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「人の縁こそは奇しきもの」 キューバから亡命しマイアミで記者として働くセシリアは、町に出没する幽霊屋敷の謎を追うことになる。そんな時、バーで遭遇した老婦人アマリアから聞くことになった彼女のルーツをたどる話は、キューバに生きることを決意した3つの民族の血を受け継ぐ二つの家族の歴史...
「人の縁こそは奇しきもの」 キューバから亡命しマイアミで記者として働くセシリアは、町に出没する幽霊屋敷の謎を追うことになる。そんな時、バーで遭遇した老婦人アマリアから聞くことになった彼女のルーツをたどる話は、キューバに生きることを決意した3つの民族の血を受け継ぐ二つの家族の歴史であった。セシリアはやがてそれらの物語が自分自身とも無縁ではないことを知ることになる。 200年を遡りナイジェリア、スペイン、中国と3つの民族の血に始まる物語は、壮大な大河ドラマの様相を呈しますが、一方霊や妖精の登場などが絡みファンタジーを思わせる作りでもあります。夢と現の狭間にたゆたうような本作品の世界観が、ハバナという自分にとっては未知の場所のイメージを程よい具合に喚起するのです。 世界の各地から様々な縁を紡ぎ繋いでキューバという一つの場所に家族として結実する物語は、より運命性が高くそこには確かに神や霊の力が働いているのではと思わせる何かがあります。 人の縁こそは奇しきもの。おおよそ単一民族の国にあっては、普段は全く意識することはありませんでしたが、本書を読んでは血脈の末端に今自分が在ることは必然ではなく偶然に他ならないことをを強く感じずにはいられないです。
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神秘系で最後まで読めるか不安だったけど、3家族の歴史に引き込まれて一気に読んでしまいました。 面白かった!
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