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だまされることの責任 角川文庫
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だまされることの責任 角川文庫

佐高信, 魚住昭【著】

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だまされることの責任 角川文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店/角川グループパブリッシング
発売年月日 2008/05/25
JAN 9784043775071

だまされることの責任

¥220

商品レビュー

4.3

4件のお客様レビュー

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2023/11/29

まだ小泉政権の頃に危惧していたことが現実になる。安倍晋三の長期政権である。彼自身の私欲だけでなく、彼に取り巻く為政者や宗教家や財界の人びとのはかりごとが、民の生活を虐げていく。そんなことをすれば経済力は低下していき財政は行き詰ることは容易く予測できるのに、現在さえ自分さえ良けりゃ...

まだ小泉政権の頃に危惧していたことが現実になる。安倍晋三の長期政権である。彼自身の私欲だけでなく、彼に取り巻く為政者や宗教家や財界の人びとのはかりごとが、民の生活を虐げていく。そんなことをすれば経済力は低下していき財政は行き詰ることは容易く予測できるのに、現在さえ自分さえ良けりゃいいんだという浅はかな結論でおさまっていいのか。これは自己責任論にも通底しており、弱者を切り捨ててしまう社会の崩壊へと向かってしまう。そこに皆気付くべきであり、気付かなかった、だまされていた、という言い訳はあまりに無責任、私たちは共同体としての人道的行動を実践しよう。

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2023/06/26

面白く読めるが、深読みし始めると止めがつかない。上がっている本だけでも少しずつ読んでいこうと思いつつ本を置いていたが、内容を読みきったという感触には程遠い。これは、と思い、本を知人に委ねることにした。何人かでよめば、視点が増えるので気がつくことがもっと増えるかも知れない。つまると...

面白く読めるが、深読みし始めると止めがつかない。上がっている本だけでも少しずつ読んでいこうと思いつつ本を置いていたが、内容を読みきったという感触には程遠い。これは、と思い、本を知人に委ねることにした。何人かでよめば、視点が増えるので気がつくことがもっと増えるかも知れない。つまるところ、分かるまで信じるな、というのは、キャッチフレーズ的に伝播力をもち、威力もあるが、はたして、それでも物事を軽信する傾向は、拍車がかかりこそすれ、変わらない。事実が突きつけられない限り人は信じるのだ。欲しいのは何が事実なのか、そうではない事実をどう見分けるか、方法なり、手段なりを持つにはどうするか、なのだろう。この本はきっかけの本だ。

Posted by ブクログ

2017/10/07

押しも押されもせぬ、名著! この本はもう3〜4回読み返しているが、たぶんこれから先も、折あるごとに本書を開くだろう。 本書は、敗戦後間もない1946年に、映画監督・脚本家の伊丹万作が書いた、戦争責任をめぐるエッセイを巻頭に掲げ、それを軸に佐高氏と魚住氏が対談する、という構成にな...

押しも押されもせぬ、名著! この本はもう3〜4回読み返しているが、たぶんこれから先も、折あるごとに本書を開くだろう。 本書は、敗戦後間もない1946年に、映画監督・脚本家の伊丹万作が書いた、戦争責任をめぐるエッセイを巻頭に掲げ、それを軸に佐高氏と魚住氏が対談する、という構成になっている。 この伊丹のエッセイは、中学か高校の歴史教科書に載せるべきではないかと思うほど(少なくともわが子には、年頃になったら読ませたい)、実に的を射ている。 ************** 「多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという」 「少なくとも戦争の期間をつうじて、だれが一番直接に、そして連続的に我々を圧迫しつづけたか、苦しめつづけたかということを考えるとき、だれの記憶にも直ぐ蘇ってくるのは、直ぐ近所の小商人の顔であり、隣組長や町会長の顔であり、あるいは郊外の百姓の顔であり、あるいは区役所や郵便局や交通機関や配給機関などの小役人や雇員や労働者であり、あるいは学校の先生であり、といったように、我々が日常的な生活を営むうえにおいていやでも接触しなければならない、あらゆる身近な人々であった」 「だますものだけでは戦争は起こらない。だますものとだまされるものとがそろわなければ戦争は起こらない(略)あんなにも雑作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己のいっさいをゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである」 「「だまされていた」といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによってだまされ始めているにちがいない」 ************** この伊丹のエッセイは、10ページ程度の短文だ。 これだけでも、何度も繰り返し読んで、胸に刻みたい。 コピーして街頭で配りたいくらいだ(笑)。 この本は10年以上前のもので、小泉政権の頃の話。 だから佐高・魚住対談で語られているテーマは、中坊公平弁護士や自公連立など、ネタとしては結構古い。 が、その内容は今読んでも色あせない。 安倍晋三のブレーンが、日本会議〜生長の家のイデオローグでかためられていることの危険性を、両氏はこの当時から指摘している。 また、瀬島龍三の取材で、かつての大本営作戦課に取材した魚住氏が、ある参謀から聞いたという話が興味深かった。 軍が弱腰になると、マスコミが叩く。だから軍が少しだけ強く出る。そうするとマスコミがさらに強く煽る、その繰り返しで戦争になったのだ、という。 たぶん、この構図は今も続いている。 このことに自覚的でありたい。 最後に、本書の解説を、森達也氏が書いている。 最初から最後まで、痛烈な言葉が並ぶ本だ。 「無垢だから騙されるのではない。無知だから騙される。なぜ無知なのか。知ろうとしなかったからだ。知ることを無自覚に拒絶していたからだ」

Posted by ブクログ

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