キッド・ピストルズの最低の帰還 パンク=マザーグースの事件簿

山口雅也【著】

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 2008/05/23
• JAN: 9784334926106

商品レビュー

2015/11/15

キッド・ピストルズシリーズ第4弾。前作からはなんと13年ぶり。スパイダーマンみたいな怪盗や超能力者が登場したりなどより漫画的になっているので、ひょっとしたらこの方向性を歓迎しないファンもいるかもしれません（とはいえ元々が英国のパラレルワールドが舞台なんですから）。3が一番面白かったです。

1『誰が駒鳥（コック・ロビン）を殺そうがーキッド・ピストルズの最低の帰還』…2つの塔と弓道の師匠。
2『アリバイの泡』…3人の兄弟がスキューバダイビング。超短編。
3『教祖と七人の女房と七袋の中の猫』…一本道でカルト教団の子供たちが消失。
4『鼠が耳をすます時』…盲目バンドと奇妙な楽器。海野十三で似たようなトリックがありますね。
5『超子供たちの安息日』…超能力を持つ子供たちが収容された研究施設。

2011/10/08

「探偵Xからの挑戦状！」を見てから読みたかったシリーズ。5作目ですが以前のものに比べると、とても読みやすかった気がする・・・。ただ相変わらず作者の博識さには感心します！「栄光」が「最低」に。相変わらずのキッドとオトボケなピンクにやられました。いや、ピンクの「PK」はよかった！

2010/01/29

「最低の帰還」というタイトルの意味はそういうことでしたか……わはは。今作もマザーグースてんこ盛りで、マザーグースフェチには嬉しい限りです。シャレも効いてて楽しいし。
お気に入りは「鼠が耳をすます時」。これぞ奇想天外！　トリックに驚愕です。
そして「超子供達の安息日」。これも異色（この異世界設定の中でも、さらなる異色！）の作品で面白かったー。でも基本的なミステリのお約束は崩されていないのでお見事です。ふふふ、「知りたい？」にはびっくりしちゃったけど。なるほどあれはそのための布石だったの？