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二人の美母・魔性の血淫 フランス書院文庫
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二人の美母・魔性の血淫 フランス書院文庫

露樹満(著者)

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二人の美母・魔性の血淫 フランス書院文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 フランス書院
発売年月日 1998/08/10
JAN 9784829608333

二人の美母・魔性の血淫

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2014/02/20

義母と実母が嫉妬でせめぎ合う

1998年の作品。頁の段組みが異なるために文字は小さく、作中に出てくる『テレクラ』や『ツーショットダイヤル』といった言葉などは調べないと何か分からない世代もいることであろう。携帯電話すら普及の途にある頃と思えば懐かしさも沸いてくるところだが、物語としては昨今に通ずる展開でもあるた...

1998年の作品。頁の段組みが異なるために文字は小さく、作中に出てくる『テレクラ』や『ツーショットダイヤル』といった言葉などは調べないと何か分からない世代もいることであろう。携帯電話すら普及の途にある頃と思えば懐かしさも沸いてくるところだが、物語としては昨今に通ずる展開でもあるため、いかにも古き善き(?)悲劇的な結末を迎える作風ではないところに意外な一面を見た。思えば昭和から平成に変わる頃、もしくは21世紀を迎えた頃から誘惑路線では今に通ずる作風への変化があったのかもしれず、この作者にとっても変化の過渡期に書かれた作品なのかもしれない。思いの外すんなりと作品世界へ入っていけたのは僥倖だった。 【絵里】女王様然とした態度で15歳の主人公に迫りながら秘めた被虐性をも有する27歳の義母。 【涼子】主人公を生んですぐに(訳ありで)生き別れとなっていた35歳の淑やかな実母。 義母&実母との相姦を軸にしつつ、その背景となる世界観が巧みに盛り込まれている。不在がちな夫(主人公の父)への不満から義息(主人公)に矛先が向かう絵里と、夫との別れの原因を忌まわしく思いながらも15年を経て自らが同じような立場へ至ってしまったことに憂いつつ息子との再会の喜びが恋と同等の幸せへ昇華する涼子とを好対照に描いているのは秀逸と言える。 その主人公との生活を得るためには職場の上司が示した強要にも嫌々ながら応じる涼子が次第に昂ってしまう場面には往年の作品らしさもありながら、最後の場面では結果的に板挟みとなった主人公が2人の母の仲を取り持とうとしているフシも見られたりして、昔ながらの作風に今っぽさも垣間見ることができるこの頃の作品は官能描写も増強されつつあることも加味して侮れないなぁと改めて感じた次第である。

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