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式子内親王伝
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 1989/12/15 |
JAN | 9784022560896 |
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式子内親王伝
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商品レビュー
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その昔々、内親王は皇族以外と結婚禁止…が通用したのは、天皇がキサキを沢山持ち、ポロポロと子どもを産ませていたから。それなのに、時代が下るにつれ、摂関家が他家のキサキを入内させないわ、後継者争い回避の為に皇太子以外は出家させるわ…って。そりゃ未婚の内親王だらけになるやろ。 しかし斜陽とは言え摂関家のクセに、世間知らずの前斎院が父から相続した大炊殿に居座る九条兼実って、どんだけセコいの(笑)。 花の盛りを斎院で過ごし、世間知らずで後ろ盾がないまま蔑ろにされて住む所にも困り、政局争いのとばっちりを受けるわ、挙げ句に忍ぶ恋の相手は高僧だわ…って、かなり不運な女性である。そりゃ歌も上手くなるわな。
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式子内親王に関する歴史的文献や資料が少ないため、筆者の憶測なども含まれますが、彼女の大まかな生涯を知るには十分かと。
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斎内親王として恋愛も結婚も許されなかったけれども、 数多くの恋歌を遺した歌人・式子内親王の生涯を追う本です。 著者は式子の想い人が法然でなかったかと推測します。 式子は死の間際に法然に善知識(教えを説いて仏道へと導いてくれる 良い友人・指導者)になってほしいと文を送ります。 そ...
斎内親王として恋愛も結婚も許されなかったけれども、 数多くの恋歌を遺した歌人・式子内親王の生涯を追う本です。 著者は式子の想い人が法然でなかったかと推測します。 式子は死の間際に法然に善知識(教えを説いて仏道へと導いてくれる 良い友人・指導者)になってほしいと文を送ります。 その文への法然の長い返書が掲載されています。 「御仏の元でお会いしましょう。 周りの声に惑わされずに『南無阿弥陀仏』を唱えなさい。」 と記されてあります。 しかし…と著者は綴ります。 能動的に「生きる」ことを許されなかった、ただ「置かれる」だけの 存在であった式子は、浄土で会うより現世で人目相見えることで、 最期に「生きたかった」のではないかと。 式子の生涯を知った後に彼女の歌に触れると、ただの恋歌ではない、 心の底からの叫びが聞こえる気がしました。 【心に残った歌】 ■恋ひ恋ひてそなたに靡く煙あらばいひし契(ちぎり)の果てとながめよ …あなたよ、もしもあなたの方になびいていく煙があったならば、それは あなたと堅くお約束し合った果てに、恋慕の情に遂に耐えきれなくなった 私が焦がれ死に、その私を焼く煙なのだとご覧下さい。 ■君が名に思へば袖をつゝめどもしらじよ涙もらばもるとて …あなたよ、あなたは名にもご存じないけれど、私はあなたのお名前を 心に浮かべるだけで、もうこんなに涙が溢れ、袖に顔をあてております。 でも、涙よ、知らないわ、そんなに溢れてきて。 いくら袖をあてても、これでは洩れてしまうじゃないの。 いいわ、もう知らない。洩れたら洩れたで。勝手になさいな。
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