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「大衆」の登場 ヒーローと読者の20~30年代 文学史を読みかえる2
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | インパクト出版会 |
発売年月日 | 1998/01/01 |
JAN | 9784755400728 |
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「大衆」の登場
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1998年刊。大衆社会が到来し多数の読者を得た、大正から昭和初期における文学状況について考察した論文集。大衆文学、プロレタリア文学を大きな軸として、様々な論考、エッセイが並ぶ。 自分は黒澤亜里子「出郷する少女たち――一九一〇~二〇年代、吉屋信子、金子みすゞ、尾崎翠、平林たい子、林...
1998年刊。大衆社会が到来し多数の読者を得た、大正から昭和初期における文学状況について考察した論文集。大衆文学、プロレタリア文学を大きな軸として、様々な論考、エッセイが並ぶ。 自分は黒澤亜里子「出郷する少女たち――一九一〇~二〇年代、吉屋信子、金子みすゞ、尾崎翠、平林たい子、林芙美子ほか」を目当てに読んだのだが、紙幅に対して対象が広範に過ぎるせいか、概観をなぞるだけに終わってしまった感じで、関心を惹く対象、主題だけにもっと掘り下げた論考を読めればと残念に思った。 他に「<馬賊の唄>の系譜――大衆文学の外史によせて」を面白く読んだ。 また、秋山洋子「『赤い恋』の衝撃――コロンタイの受容と誤解」で、コロンタイの「三代の恋」に登場する性に奔放な娘・ゲニアに関して、当時『女人芸術』誌上で行われた座談会中、他の人の「退歩です」「(革命という)大事の前には小事とすべきでせう」といった発言に対し、「こんな風に罪悪観念がなくって、明るくのびのびとこんな風に出来るのなら、ねえ、一寸……ロシアへ行ってくらしたい気がするぢゃないこと……」という吉屋信子の発言を紹介していて、吉屋信子って面白い、と益々興味が深まった。
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