エクセレント・カンパニー 超優良企業の条件

T・J・ピーターズ(著者), R・H・ウォークマン(著者), 大前研一(訳者)

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 1983/07/18
• JAN: 9784062005814

商品レビュー

2019/01/03

四半世紀以上前に出版されたビジネス書。米国の超優良企業を研究し、その特徴・特質を紹介している。それらは、今読んでも説得力があるが、本書に挙げられている超優良企業が現在もそうであるとはいえない現実に、経営の難しさを感じた。

厚く（当然、重い）、字が小さいので、ただでさえ通勤電車内で読むのに向かないのに、話がくどく、当時の米国の情勢を知らないと理解しづらいこともあり、読むのに苦労した…

2013/05/27

「エクセレント・カンパニー」
超優良企業の条件とは何か。

1970年発売から随分経つけど、今でも経営書物としては代表的なものなんでしょうか。著者曰く、当時は経営書といえば、ゴルフで言えば、手法解説書が多く、後は自分で精一杯練習をしなさいというものが主流だったようです。そこで、著者が試みたのは、ゴルフで言う達人の研究です。

達人（超優良企業）は何を考え、どのような特徴を持っているのかを研究することによって、平素の努力に一定の方向性を示してくれるのではないか？

これが著者がこの本で試みたことです。実際読んでみると、企業社会における達人達には、一貫した共通項があり、これらの共通項の中には、日本の優秀な企業との共通項も数多く存在していたことも分かります。実在する企業がたくさん出てくるので、彼等がどのように成功し、70年以降を過ごしたのかを考えながら読むと面白いと思います。

本書は定性的な議論を元に話が進んでいきます。例えば、人の動機付け、コントロールや社会に存在する合理主義、そして基本に戻り顧客に密着するなど、言ってしまえばビジネスを行い、企業を経営していく上で認識しておくべきことばかりで、今では恐らく一般的である数理解析のような数字は登場してきません。利益や損失、人材の確保などを数字を用いてデータ分析するというよりは、定性的なものから、経営を分析し、超優良企業に必要な条件を考えるという感じ。

なので、経営書であるんだろうけど、比較的受け止めやすくポップというか読み物に近い感想を私は持ちました。当時と今では、経営に関するアプローチは変わってはいると思います。しかし、根源的な部分、例えば、顧客へのアプローチや社員の行動、動機をどう企業の元に集めるか、企業のトップは何を考えるべきかなどは、結局は今も昔も変わらないんだろうとも思います。

分厚いだけにとっつきにくい印象を与えます。しかし、とにかく事例が多いので、事例に着目しながら読み進めていくと比較的ぽんぽん進みます。

ちなみに、著者はもの凄く有名な人物であった為、彼に褒められる企業はもの凄いプレッシャーを受け、倒産してしまったところもあるとかないとか。

2013/04/14

(1983.11.19読了)(1983.11.06購入)
出版社からのコメント
世界中のMBAが読んだ、世界的ベストセラー奇跡の復刊!!
【内容紹介】
100万人以上のビジネスマンがむさぼるように読んだ世界的ベストセラー奇跡復刊!!
マッキンゼー出身の世界的コンサルタントであるトム・ピーターズらが「超優良」とはなにかを探求した、全ビジネスマン必読の書です。
他の会社ではやっていないが、超優良企業でやっていることはなんなのか。
永遠に成長し続ける組織を創るための、「超優良企業8つの条件」を提示します。

【目次】
未来の読者に向けて- 復刊のごあいさつ
日本の読者のみなさまへ
序
第一部　超優良企業の条件
第1章　成功しているアメリカ企業
第二部　新しい理論の構築を求めて
第2章 「合理主義」的な考え方
第3章　人々は動機づけを望んでいる
第三部　基本にもどる
第4章　曖昧さと矛盾を扱う
第5章　行動の重視
第6章　顧客に密着する
第7章　自主性と企業家精神
第8章 “ひと”を通じての生産性向上
第9章　価値観に基づく実践
第10章　基軸から離れない
第11章　単純な組織、小さな本社
第12章　厳しさと緩やかさの両面を同時に持つ
超優良企業に国境はない -- 大前研一