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北の海 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 1980/07/25 |
JAN | 9784101063263 |
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北の海
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商品レビュー
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3件のお客様レビュー
「自伝三部作」の第三弾。 中学を卒業したものの、旧制高校の受験に失敗した洪作は、引きつづき沼津にとどまって浪人生活を送ります。そんな彼に、落第してもう一年中学に通うことになった遠山が声をかけ、彼は中学生に交じって柔道部に通う日々を送ります。そんなある日、第四高等学校の蓮実という...
「自伝三部作」の第三弾。 中学を卒業したものの、旧制高校の受験に失敗した洪作は、引きつづき沼津にとどまって浪人生活を送ります。そんな彼に、落第してもう一年中学に通うことになった遠山が声をかけ、彼は中学生に交じって柔道部に通う日々を送ります。そんなある日、第四高等学校の蓮実という学生がやってきます。小柄な体格であるにもかかわらず、寝技では洪作も遠山もまったく彼におよばないことを知らされます。 一方で、中学の化学教師の宇田は、卒業してもいっこうに焦る気配を見せず柔道ばかりしている洪作のことを気にかけてくれます。洪作は、台北にいる両親のもとへ行くように宇田とその妻に説得され、不承不承ながらも約束をしますが、「練習量がすべてを決定する柔道」という蓮実の語ったことばに強い魅力をおぼえ、夏休みのあいだに金沢の街をおとずれて四校の柔道部員たちと練習に打ち込みます。 前作では、金枝を中心とするやや不良めいた文学少年たちのグループに魅力を感じていた洪作でしたが、彼自身はグループのなかで野人的なポジションを占める風変わりな少年でした。本作では、そうした彼のほんらいの志向がはっきりと定まり、頭をからっぽにして高校時代を柔道だけにささげることに無性に魅かれていく心のうちがたどられるとともに、そんな気楽なようすの彼を親身になって心配する周囲の人びととのかかわりが、ユーモアを交えながらえがかれています。
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久しぶりに再読。 昔の学生はどうもスケールが大きいような感じがする。でんと構えてちょっとやそっとでは動揺しないし、言うことも大きい。金遣いは荒く、放埒としている。そういう学生像にどこか憧れを感じるような気もする。 この小説のすごいのは、いつの間にか洪作の目線で出来事を追体験してしまっている点だと思う。最終盤で洪作は両親のいる台湾へと発つが、その場面に至って、金沢で柔道に明け暮れた夏の日々が自分のことのように懐かしく想起された。これは稀有な読書体験であると思う。
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しろばんば、夏草冬濤に続く自伝的小説。洪作が高校受験に失敗してから親がいる台北にいくまでの浪人生活の話。洪作視点だと周りの人たちは変わった人たちばかりだけど、周囲からしたら洪作も相当風変わりに映ってる。 井上靖の書く小説は実在した実体験や実在した人物をモデルにしてることが多いから...
しろばんば、夏草冬濤に続く自伝的小説。洪作が高校受験に失敗してから親がいる台北にいくまでの浪人生活の話。洪作視点だと周りの人たちは変わった人たちばかりだけど、周囲からしたら洪作も相当風変わりに映ってる。 井上靖の書く小説は実在した実体験や実在した人物をモデルにしてることが多いから、一人一人の個性が強くて魅力的。
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