孤舟沈まず

小島英記【著】

• 販売会社／発売会社: 日本経済新聞出版社
• 発売年月日: 2008/04/07
• JAN: 9784532170851

商品レビュー

2018/05/14

柳生宗厳の物語。戦国武将としては評価されていないので物語中の事柄はどうしても松永久秀、織田信長、豊臣秀吉などを絡めて進んでいく。剣を志す過程で松田織部之助がライバルとして登場するが読んでいる時は作者の創作人物かと思ったが実在の人物らしく実際の柳生隠し田のエピソードを含め作者の想像力に楽しく入り込めた。晩年は妻、息子達、愛孫に囲まれて好々爺の石舟斎と道を極めた人間の素晴らしい人生。

2015/12/14

柳生新陰流の創始者である柳生石舟斎こと柳生宗厳について書いた本です。

柳生宗厳は大和の柳生庄の国衆で、松永久秀の本や島左近の本にもたびたび登場します。

武将としての話よりも、武将をやめて兵法者として生きていく話の方が多いです。

全般的には、柳生宗厳に関連のない、歴史上の出来事まで詳細に語られており、それを一言で、柳生宗厳は静観していた、などと書かれたりして、話が冗長に感じました。

関連のある出来事だけ書いてあれば、もう少しスムーズに読めたのにと思います。

↓ ブログも書いています。
http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-1d1d.html

2008/06/30

歴史時代小説。柳生新陰流初祖である柳生宗厳（石舟斉）の波乱の生涯を戦国の動乱の中に描いている。宗厳をスーパーヒーローとせず、弱小領主の長として戦国時代をいかに生き延びたか、次元の異なる剣術と政治を両立させた人物として人間味豊かに描かれている。信長、秀吉の登場なども、時台小説ファンを虜にする魅力となっている。