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あらくれ 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1937/04/30 |
JAN | 9784003102213 |
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生い立ちからして理不尽なのに、めそめそしないヒロインお島はこの時代には珍しいタイプだ。新聞小説という媒体で読者の興味を惹き続けるためだろうか、短いスパンで展開が変わり場面が変わる。親子の軋轢、男女の諍い、金銭問題などを描き、お島が山間の温泉地へ行けば旅の気分を、洋装して自転車に乗...
生い立ちからして理不尽なのに、めそめそしないヒロインお島はこの時代には珍しいタイプだ。新聞小説という媒体で読者の興味を惹き続けるためだろうか、短いスパンで展開が変わり場面が変わる。親子の軋轢、男女の諍い、金銭問題などを描き、お島が山間の温泉地へ行けば旅の気分を、洋装して自転車に乗れば最先端の流行を、読者は感じることができただろうし、当時開催された博覧会の話題にも触れたりして、これは現在でいう、テレビワイドショーを見るみたいな楽しみ方ができるな。
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明治の文豪・徳田秋声が自然主義作家として最盛を誇った時期において終期の作品「あらくれ」が収録されています。 徳田秋声は島崎藤村や田山花袋に比較すると知名度はそれほど高くないですが彼らと並び称して自然主義文学の興盛に一役買った作家で、泉鏡花と共に紅葉の門下として活躍し、私小説を夏目...
明治の文豪・徳田秋声が自然主義作家として最盛を誇った時期において終期の作品「あらくれ」が収録されています。 徳田秋声は島崎藤村や田山花袋に比較すると知名度はそれほど高くないですが彼らと並び称して自然主義文学の興盛に一役買った作家で、泉鏡花と共に紅葉の門下として活躍し、私小説を夏目漱石に推挙され文壇で成功を収めており、地味ながらも日本文学史を語る上で欠かせない人物といえます。 実家で邪険にされ、養家の義父母に育てられた、荒くれた性格の女性「お島」が主人公。 気性が荒く、体を動かすことが好きなお島は、大きくなるに連れて女性らしい体つきとなり、周囲の男たちがちょっかいをかけてくるようになる。 特に使用人の作は何かとつけ嫌らしい目つきでお島を見てきており、お島は作が大嫌いなのだが、お島と作の縁談の話が持ち上がる、というのが話しの始まり。 作中はお島目線で語られるため、作は頭のトロい非常に不快な男性として描写されるます。 作との縁談は客観的に見ると悪い話でもないと思われるのですが、お島は実家に逃げ帰ります。 その後、別の男との結婚や実の両親との軋轢、別の男との出会い、出産や商売の失敗など、平穏に生きる選択もあったはずなのにそれをせず、何かを埋め合わせるようにひたすら荒くれ者として生きる女性の生き様を描いた作品。 作中、そこで少し我慢すれば、少し折れてやればと思うところがあるのですが、それを拒否して生きるお島の言動は、読む人によっては強い共感を生み、また別の人が読むとうまく生きることのできないダメな女性に映ると思います。 自然主義文学的にはこれも一つの人の姿であり、それを読んでどう感じるかは読者次第と言えるので、大変成功している一作です。 本人はそれどころではないのでしょうけど、読者である私的には、お島のドタバタした生き方は一種のコメディのようで、楽しく読めました。 最後も、生き方が諌められるような終わり方ではなく、次に何をやってくれるのかと期待させる終わり方になっており、個人的にはいい終わり方と感じました。 ただ、最終的には、破天荒なお島を好きになれるか否かで、感想が大きく分かれる作品と思います。
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徳田秋声初読。 大正時代の小説にしてはなかなか読みやすい文章だと思った。 気性の激しい女性、お島を主人公に、彼女の人生を描いた作品なのだが、この時代の女性にしては革新的な(何かを自分の力で為そうとする)人物として描かれているので、そこも読みやすい要因の一つであろうかと思う。 ...
徳田秋声初読。 大正時代の小説にしてはなかなか読みやすい文章だと思った。 気性の激しい女性、お島を主人公に、彼女の人生を描いた作品なのだが、この時代の女性にしては革新的な(何かを自分の力で為そうとする)人物として描かれているので、そこも読みやすい要因の一つであろうかと思う。 ただ、この本が面白いかと問われたら「これは面白いのか…?」と言いたくなる。 物語として面白い面白くないの話をするべき本ではないのかもしれない。 生母に虐待され、養家で望まない結婚をさせられ、そこから逃れるも、その後もあまり男運がよくないような人生を歩んでいくお島を 、自然主義文学らしく、本当にありのままにただ描いているのである。 「こういう人、いるよねー」と言いたくなる本であった。 そのリアルさがなかなか良かった。
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