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地の底の笑い話 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2002/06/14 |
JAN | 9784004150237 |
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地の底の笑い話
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商品レビュー
4
9件のお客様レビュー
筑豊をはじめとする九州北部の炭鉱労働者の話を集めてまとめたもの。 笑い話といっても小噺みたいなものではなく、厳しい環境下で絞りに絞った末に滲み出てくる甘味という感じ。 なので面白おかしい本ではなく、知らない世界のことを紹介する本という位置づけが適当だと思う(いまとなっては)。 ...
筑豊をはじめとする九州北部の炭鉱労働者の話を集めてまとめたもの。 笑い話といっても小噺みたいなものではなく、厳しい環境下で絞りに絞った末に滲み出てくる甘味という感じ。 なので面白おかしい本ではなく、知らない世界のことを紹介する本という位置づけが適当だと思う(いまとなっては)。 「ケツワリとは逃亡・脱走の意であり、動詞としてはケツをワルというふうに用いられている。……もともと脱走を意味する朝鮮語の「ケッチョガリ」の転訛であることは明らかだ。係員のことをヤンバンといったり、飯をくえというところをパンモグラといったり、炭鉱で日常用語と化した朝鮮語がすこぶる多いが、これはすでに明治時代からかなり多くの朝鮮人移民が炭鉱に流れ込んできているためである。」 のような、知らなかったことが載っている本だ。 ほかには「八木山越え」という、嫁盗みのローカル版みたいなものとか。 坑内の男女の関係性については虚々実々なあれやこれやがあるという。 「スカブラ」については、つかこうへいも書いていたことを思い出す。 彼は、「個人としては非生産的な存在だけど、全体の生産性を維持するためには欠かせない」という趣旨の書き方をしていた。 だけど、本書では「ここ一番」では大車輪の働きを見せる姿も描く。そのギャップの大きさが「おかしみ」を生む。 著者によればスカブラは労働法制の整備で女性が坑内労働をしなくなったことで代替的に生まれた面があるという。そうだとしたら、10~20年ぐらいの期間にだけ存在していたことになる。意外な気もするし、まあそんなものか、とも思う。 著者は1947年に京大を中退して鉱員として働いたという経歴の持ち主。もちろん共産党シンパで、それっぽい理屈っぽさがあって、それを読みにくいと感じる人はいるだろう。本書では冒頭がそう。そこを越えると面白くなる。 (メモ)著者は使っているけど「坑夫」という語はいまや死語なのか? Win機では変換もしないし。
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「地の底」とは、炭鉱のことを指している。自身も炭鉱で働いていた著者が元炭鉱労働者達から聞き集めた話を集めている。 タイトルは「笑い話」だが、笑えない話がほとんど。常に死と隣り合わせの上、脱走者にはみせしめと称して管理者達から徹底的に痛め付けられる。見せしめで命を奪われることもし...
「地の底」とは、炭鉱のことを指している。自身も炭鉱で働いていた著者が元炭鉱労働者達から聞き集めた話を集めている。 タイトルは「笑い話」だが、笑えない話がほとんど。常に死と隣り合わせの上、脱走者にはみせしめと称して管理者達から徹底的に痛め付けられる。見せしめで命を奪われることもしばしば。 そんな過酷な状況を振り返り、怒り半ばで「昔は酷かったもんだ」と笑い飛ばすか、脱走に成功した武勇伝や管理者達の無能をコケにするなどして「笑い話」に昇華させているようだ。 一体いつの話か、と思ったら本書が書かれたのが1967年。語られている昔話は大正~昭和初期辺りだ。たった100年程前の、日本人の倫理観の一部が見えてくる。
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過酷な重肉体労働。圧制と屈辱にまみれた暗闇で働く。夏目漱石の抗夫では、その悲惨さは伝わってこないが、本書では、題名こそ笑い話ではあるが、悲哀、苦衷、生と死などその中身は、これほどないほど重い。人権などというものが、この世に存在しない時代。でも今現在も世界のどこかにはそのような土地...
過酷な重肉体労働。圧制と屈辱にまみれた暗闇で働く。夏目漱石の抗夫では、その悲惨さは伝わってこないが、本書では、題名こそ笑い話ではあるが、悲哀、苦衷、生と死などその中身は、これほどないほど重い。人権などというものが、この世に存在しない時代。でも今現在も世界のどこかにはそのような土地があることを忘れてはならない。人が人として生きるために。
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