1,800円以上の注文で送料無料

にいさん
  • 中古
  • 書籍
  • 児童書

にいさん

いせひでこ【作】

追加する に追加する

にいさん

定価 ¥1,980

770 定価より1,210円(61%)おトク

獲得ポイント7P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 偕成社
発売年月日 2008/03/01
JAN 9784039638908

にいさん

¥770

商品レビュー

4.1

28件のお客様レビュー

レビューを投稿

2024/09/25

勧められて、県の図書館から取り寄せてもらった本。 うちの図書館には置いてなかった。 なぜ?  こんなに素敵な本なのに。 表紙がとても美しい。 しばらく眺めて、そっと開く。 中に満ちているのは圧倒的なエネルギー。 心が持っていかれそう。 見開きいっぱいに描かれた いせさんの絵の数...

勧められて、県の図書館から取り寄せてもらった本。 うちの図書館には置いてなかった。 なぜ?  こんなに素敵な本なのに。 表紙がとても美しい。 しばらく眺めて、そっと開く。 中に満ちているのは圧倒的なエネルギー。 心が持っていかれそう。 見開きいっぱいに描かれた いせさんの絵の数々。 画集として、充分すぎるくらい魅力的。 いせさんの絵には、いつも心が大きく揺さぶられる。 ページの下、五分の一くらい。 そこには、弟テオが兄ゴッホに語りかける文章が綴られている。 『たゆたえども沈まず』 『リボルバー』 原田マハさんの作品で描かれていた二人の兄弟愛を思い出す。 時に詩的、時に哲学的な描写。 読んでいて心が苦しくなった。 ゴッホの作品は、生前に認められることはなかった。 ゴーギャンに対するゴッホの熱い思い。 眩しい黄色に満ちたページ。 それはゴーギャンを戸惑わせ、ゴッホのもとから去らせてしまう。 次に開いたページは濃い紫の淋しい色に満ちていた。 あとがきにあった いせさんの言葉。 「売れることよりも、名を成すことよりも、ふたりが求めたのは純粋な魂の絵だったのだろう」 二人が子ども時代、共に過ごした自然。 湿地の荒れ地。 麦畑やヒースの野原。 カササギの巣。 ヒバリの声。 その情景が心を救ってくれた。 ゴッホの魂が感じられる絵本。 何度でも読み返したくなる。 ヒボさん、ありがとうございます。

Posted by ブクログ

2024/06/02

弟テオからの目線で語られるゴッホの物語。 身近にいながら兄の才能を認め、支えてきた弟。 テオいてこそのゴッホだったんだろうな… いせひでこさんの優しく力ある絵と物語が心に響く一冊だった。 美術館でゴッホの作品を観たいと思う。

Posted by ブクログ

2022/10/28

空がきみをかくしている。 それとも黄金色の麦の波の中なのか。 風がないのに穂がゆれている。 空の青と日の照り返しがあんまりまぶしいので、 棺を運ぶ友たちの顔が笑っているようにみえる。 空の高いところで鳥が鳴いた。 ヒバリだー 実った麦。刈りとられる麦の穂の匂い、きみの匂い。 ...

空がきみをかくしている。 それとも黄金色の麦の波の中なのか。 風がないのに穂がゆれている。 空の青と日の照り返しがあんまりまぶしいので、 棺を運ぶ友たちの顔が笑っているようにみえる。 空の高いところで鳥が鳴いた。 ヒバリだー 実った麦。刈りとられる麦の穂の匂い、きみの匂い。 でも、きみはどこにいる。 (中略) 小麦の穂がどんどんのびて、 まあたらしい雲が麦畑から生まれるー夏。 ふたりでヒバリの歌をきく。 雲の影をおいかける。 そんなとき、きみが麦の波間にみえなくなるのが、ぼくはひどくこわかった。 でもきみは手をふりながらいつも笑っていた。 世界に何も怖れるものなんかないようだった。 あのときのように、きみは今、 麦の穂にかくれているだけなんだろうか。 以下、とても美しい詩情あふれる文章と深い青色を基調とした絵に圧倒されました。 この絵本はいせひでこさんが描いた、ゴッホと弟のテオの物語です。 どうしても描きたかった兄と弟の物語だそうです。 兄の死後テオがオランダの母に宛てた手紙の中のことば「Ce  frere etait tout pour moi!ーにいさんは、ぼくのすべて、ぼくだけのにいさんだったのです!」がこの絵本を制作するあいだ心をはなれることがなかったそうです。 テオがゴッホに対するような兄を自分自身のすべてだといいきれる兄弟関係は素晴らしく、二人の今生の別れは涙を誘います。 表紙は黄色いひまわりと少年の絵ですが、中身は深い深い濃紺でとても澄みきった美しい色使いです。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品