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赤い鳥5年生 新装版学年別赤い鳥
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赤い鳥5年生 新装版学年別赤い鳥

赤い鳥の会【編】

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赤い鳥5年生 新装版学年別赤い鳥

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小峰書店
発売年月日 2008/03/23
JAN 9784338232050

赤い鳥5年生

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2010/03/30

別の本のコメント欄で「赤い鳥」のお話が出たので、ちょっと読んでみた。「赤い鳥」は鈴木三重吉が創刊した児童雑誌。名前は聞いていても、まとめて「赤い鳥」として読んだことはなかったなぁと思ったら、1918年創刊、1936年廃刊だったのだそうである。なるほど、実物は読んでないはずだ。「子...

別の本のコメント欄で「赤い鳥」のお話が出たので、ちょっと読んでみた。「赤い鳥」は鈴木三重吉が創刊した児童雑誌。名前は聞いていても、まとめて「赤い鳥」として読んだことはなかったなぁと思ったら、1918年創刊、1936年廃刊だったのだそうである。なるほど、実物は読んでないはずだ。「子どもに良質な文学を」との目的で三重吉が発起人となり、多数の作家が賛同して稿を寄せ、後の児童文学に大きな影響を与えた。掲載作家は、芥川龍之介、有島武郎、北原白秋、高浜虚子、菊池寛、佐藤春夫、谷崎潤一郎、小川未明、新美南吉とまぁ錚々たる顔ぶれだ。『一ふさのぶどう』(有島武郎)も『ごんぎつね』(新美南吉)も『杜子春』(芥川龍之介)も、「赤い鳥」掲載だったというのを今回初めて知った。この年になって知ることが多くて恥ずかしいような、新しい知識が得られてある意味幸せなような。で、本書のシリーズはその赤い鳥から学年に合わせたものを選び取って編集したもの。5年生には『一ふさのぶどう』、『魔術』(芥川龍之介)など、詩を含めて全20編が収められている。中で印象に残ったものをいくつか。芥川の『魔術』。さすがにうまいと思わせる。起承転結の転から結への運び方が、『蜘蛛の糸』や『杜子春』と共通していると思う。自らも知らない内奥の本心を知ってはっとする感じ。芥川はそういうものにこだわりがあったのだろうか?『祖母』(楠山正雄)。少年の心の動きが細やかにそして鮮やかに描き込まれている。しかし身近な題材であるだけに、舞台装置の古さが気になる。当時はそれが「今の生活」だったわけで、それは作品の罪ではないのだが、ファンタジーならお話の中のことで済ませられることが、日常を描いているだけに却っていちいち引っかかってしまう。眼病の治療のために掛けさせられる「青い眼鏡」や、祖母が買ってくれる「瀬戸物の玉子焼き器」。大人なら「ああそういうものがあったのね」と流せてしまえることが、子どもは気になってしまって話の筋を追えなくなる。子どもの想像力って、そういう方向には働かないのではないかという気がする。少なくともうちの子はそんな感じだった。よく書けているお話なのにもったいないな・・・。そういう意味では時代背景の関係ない『休み日の算用数字』(相馬泰三)は、うちではウケがよかった。算数のとんちクイズをお話仕立てにしたような感じで、珍しくておもしろい。好き嫌いは分かれそうだけれど。この本を読むきっかけとなった『海からきた卵』(塚原健二郎)。フランスの船乗りのおじいさんが日本に来ていろいろおみやげを買うのだけれど、途中遭難して結局は鳥の青い卵だけがおみやげとなったというお話。遠い国への憧れと卵の殻が美しさが相まって、ふわっと不思議な味わい。

Posted by ブクログ

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