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失われた手仕事の思想 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2008/03/25 |
JAN | 9784122050112 |
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失われた手仕事の思想
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商品レビュー
3.6
7件のお客様レビュー
近代化が進み、高度成長期を経て失われた手仕事の技や思想。 人間が便利でラクな暮らしを求めるのは仕方のないことだろう。しかし失われたものは戻ってはこない。かつては生活とともにあったものが、現在では材料すら入手が困難で、逆に高級品、美術品扱いになっている。民芸品は生活に馴染んでこその...
近代化が進み、高度成長期を経て失われた手仕事の技や思想。 人間が便利でラクな暮らしを求めるのは仕方のないことだろう。しかし失われたものは戻ってはこない。かつては生活とともにあったものが、現在では材料すら入手が困難で、逆に高級品、美術品扱いになっている。民芸品は生活に馴染んでこそのはずなのに。そして、材料となる自然も破壊され失われている。
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従弟制度とはなんだったのか、昔の師弟関係のこと、考え方、今の師弟関係のあり方、なぜ職人がそのような師弟関係を築いて仕事をしていたのか、どのような生活でどのような教わり方をしていたのか、なぜ職人はいなくなっていったのか、生き方、考え方、などなど 後半の章が面白かった。 社会が変わり...
従弟制度とはなんだったのか、昔の師弟関係のこと、考え方、今の師弟関係のあり方、なぜ職人がそのような師弟関係を築いて仕事をしていたのか、どのような生活でどのような教わり方をしていたのか、なぜ職人はいなくなっていったのか、生き方、考え方、などなど 後半の章が面白かった。 社会が変わり、買い手の考え方も変わったから、作り手も存在できなくなってしまう。 親方は先生ではない。教えるプロではない。 ただ、現場を与え、仕事をする姿を見せる。 職人としての生き方を見せる。 教わる側次第で一人前にもなれるし、やめることもできる。やる気がない人を鼓舞する必要なんてない。学校の先生じゃないから。 なんとなく詳しく知らない状態で、職人ってかっこいいよね、とか思っていたくらいのレベルの知識で読んだ本だったから、 職人たちの考え方や在り方、どんな存在なのかを知ることができた。
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2017.4.22市立図書館 日本各地の手仕事をなりわいとするひとを訪ね歩き、その仕事ぶりを聞き取っている。20世紀になるとっくの昔に失われた手仕事も少なくはないと思うが、工業化や海外製品などの影響から20世紀最後の30年ほどで消え行く手仕事のなんと多いことか。動植物も、言語も、...
2017.4.22市立図書館 日本各地の手仕事をなりわいとするひとを訪ね歩き、その仕事ぶりを聞き取っている。20世紀になるとっくの昔に失われた手仕事も少なくはないと思うが、工業化や海外製品などの影響から20世紀最後の30年ほどで消え行く手仕事のなんと多いことか。動植物も、言語も、みんなおなじだけれど、手仕事の技術のみならず材料採集の知恵、徒弟制度や流通の仕組み...ひとたび失われると復元・復活はむずかしいものなのだ。失われてしまう前に踏みとどまれればいいけれど、後継者は一朝一夕で育つものではなく、たとえ意欲のある後継者候補があっても十分な需要に恵まれず、刀剣のように芸術品としてなんとか生き延びるものもあるが、多くは坂道を転げ落ちるように失われていく…「鍛冶屋」の衰退がさまざまな分野の職人にとっての仕事に欠かせぬ道具の入手困難につながり、ひいては職人の手仕事全体が失われていくという連鎖がなによりせつない。 取材が20世紀末(1990年代)、単行本になったのが2001年、そのあとがきの結びが「手仕事の時代は終わったのだ」、そして2008年の文庫化の時点ですでに登場した職人のうち十人以上が鬼籍に入るか職を離れてしまっているという現実がかなしい。
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