ホスピス宣言

山崎章郎(著者)

• 販売会社／発売会社: 春秋社
• 発売年月日: 2000/06/15
• JAN: 9784393364567

商品レビュー

2009/07/13

聞き手が米沢慧さんなのでかなり掘り下げた質問と対話になっています。
山崎さんの思いを忠実に引き出してくれている点でよかったですよ、この内容。

山崎さんは、前作『病院で死ぬということ』から10年たってから出版さたこの一冊。ワタシが今回手にしたのは出版されてから9年目ということだ。
山崎さんが影響を受けた、エリザベス・キューブラー・ロス女史の著作『死ぬ瞬間』についてもでてきます。どれだけ影響をうけたかという内容。著者だけでなく私もかなり影響を受けましたよ(笑)

著者は明らかに医師の立場以上に患者側そして家族側の気持ちを理解というレベルではなく把握されていらっしゃるように思えました。その点においては、私が最終的に答えを出したいことのひとつにひっかかります。
とても人間的な魅力があふれるお医者さまかと。
最終的には著者は、ホスピスをつくられています。ターミナルケアは私の中でもとても重要視している部分でもあり、反面ターミナルケアをするまでのプロセスに大変興味があります。母の死からみる、こういった一連の内容にどこまで患者側家族の気持ちがついてゆけるか自分でもまだまだはかり知ることができていません。
医師、看護士、介護士側の立場からみる終末期、家族側からみる終末期の温度差がどのくらいホスピスという中で縮まっていくのか、私はそこを知りたい。

この本は対話集的な感じになっていますが、山崎さんのホスピスにかける思いが満載です。
医療・福祉関係に進みたい若い方々にぜひぜひ読んでもらいたいですね。