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たもたれた力 下
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 評論社 |
発売年月日 | 1985/05/01 |
JAN | 9784566020818 |
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たもたれた力 下
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商品レビュー
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世界の半分で勇者を釣る魔王。そんなエピソードに胸をときめかせつつ。 結局、異世界に召喚される理由も、白金の力も説明されぬまま終幕となった。 超人ロックが自身も気づかずにいた自身の力を開放して難敵を打破することがあったが、そんなカンジで魔王を圧倒してしまい、そりゃなかんべと思わな...
世界の半分で勇者を釣る魔王。そんなエピソードに胸をときめかせつつ。 結局、異世界に召喚される理由も、白金の力も説明されぬまま終幕となった。 超人ロックが自身も気づかずにいた自身の力を開放して難敵を打破することがあったが、そんなカンジで魔王を圧倒してしまい、そりゃなかんべと思わなくもない。殺さずに笑いで消滅させたあたり朝松健も影響を受けたのだろうかとか妄想すれば、この物語の楽しみ方として、後代においてほうぼうに散った影響の源流を自分勝手に探るむきもあったのかもしれないとおもう。 興味の発端であるレーバーについては、具体的な姿は描写されず、魔王が邪悪な大地の石から作り上げた憑依型の悪霊であると解釈した。イメージの原型はおそらく指輪の幽鬼であろう。
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とんでもないファンタジーであった。まず何よりも 主人公がハンセン病患者であるというところがすごい。 しかも単に主人公の一属性としてハンセン病があるの ではなく、この物語のすべてがそのハンセン病患者と しての主人公のあり方に関わっており、それこそが物語 の中心核なのだ。 主人公コ...
とんでもないファンタジーであった。まず何よりも 主人公がハンセン病患者であるというところがすごい。 しかも単に主人公の一属性としてハンセン病があるの ではなく、この物語のすべてがそのハンセン病患者と しての主人公のあり方に関わっており、それこそが物語 の中心核なのだ。 主人公コブナントはハンセン病患者であり、差別され 社会から隔絶されようとしている。そのコブナントが 異世界に引き入れられ、世界の救世主としての働きを 期待される。異世界では彼に健康が戻り、病は癒される のだが、彼はその健康になった自分や異世界を信じる ことが出来ない。一度信じてしまえば、現実世界に 戻った時に取り返しの付かないことになってしまうと 恐れるからだ。普通のファンタジーであれば主人公は 嬉嬉として健康や力を受け入れ大活躍となるのだろうが コブナントは物語が終わるその時まで信じること、受け 入れることが出来ない。彼が「信ぜざる者」と呼ばれる ゆえんである。 魔王の力により次々と人が倒れ、次々に死んでいく。 世界すら姿を変え滅びようとする。ひたすら暗く続く ストーリーである上に、コブナントが決して感情移入 しやすいキャラクターでないことも手伝って、わくわく と読み進めていけるお話ではない。だがこの小説には 曰く言い難い魅力がある。どんどんと引き込まれていく のが実に不思議なのだが、読み進めていけば読み進めて いくほど、信ぜざる者がどのようにこの物語に決着を つけるのか、どうしても気になってしまう。全6巻一気 に読み終えたということは、やはり素晴らしい作品なの であろう。 ひょっとしたらこれはファンタジーではなく、ハンセン 病患者が社会と再び折り合いをつけるために心の中を 巡った旅行記、冒険記なのかもしれない。 ハンセン病、ということがネックになったのか、続編は 翻訳されていない上に、この6冊も現在絶版状態だが、 図書館で探してぜひ読んでいただきたい。そういう本で あった。
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