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若妻が黒い下着を濡らす時 フランス書院文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | フランス書院 |
発売年月日 | 1994/12/01 |
JAN | 9784829605912 |
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若妻が黒い下着を濡らす時
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倦怠からの解放を求めた結果の自墜落
年の離れた夫がいる若妻【麗子・25歳】はパソコンスクールの非常勤講師でもあるが、以前より倦怠感のあった日々が夫の入院で決定的になってしまった。ブランド物で着飾った美貌は周囲の視線を充分に意識するほどだし自信もあるけれど、それを持て余してもいる。そんな時に現れた青年〈慎吾・18歳〉...
年の離れた夫がいる若妻【麗子・25歳】はパソコンスクールの非常勤講師でもあるが、以前より倦怠感のあった日々が夫の入院で決定的になってしまった。ブランド物で着飾った美貌は周囲の視線を充分に意識するほどだし自信もあるけれど、それを持て余してもいる。そんな時に現れた青年〈慎吾・18歳〉との出会いが景色を塗り変えてしまった。麗子が自ら変えてしまった。 クールな麗子が淫らに極まる自墜落な物語である。 ゴージャスな装いや立ち居振る舞いにはバブル景気の余韻が残る1994年の作品らしさが感じられ、それでいて慎吾との逢瀬は始めこそホテルながら次には病院やビルの屋上、それも片隅の納屋のような薄汚れた場所へと変わっていく。普段の豪華さとのギャップが生まれているのだが、それはおそらく慎吾の日常とのギャップでもあり、次第に慎吾の側へ染められていく麗子の変化を暗に示しているようでもある。 慎吾との出会いの場として、そして逢瀬の場として病院が何度か出てくるが、夫が入院している病院で別の男と戯れる背徳感を演出しながら、いつしか夫の見舞いがついでのことになっていく麗子の堕ちた姿を描き出すことにもなっている。 15歳年上の夫からは入院中のベッドで迫られたりもしているが、基本的にはご無沙汰続きだし若々しさも力強さも皆無といった思いがある様子。これに対して年下の青年を自由にできる解放感が描かれている。しかし、ちょっとした摘み喰いのつもりが本気になってしまった麗子の思いは強くなるばかり。幾度となく職場へ電話しては会おうとする麗子に慎吾は押され気味だったりする。それでも無知だった慎吾が筆下しを経てからは麗子を自分のものにしたい気持ちに至っているようだが、そこには若気の至りも垣間見える。 講師としてデキる女であり、貞淑な若妻でもあった麗子の心に沈殿していた窮屈な思いが慎吾を通じて官能的に爆発したようであり、それはむしろデキる女にして貞淑な妻を演じていたからこそ心の奥底に自身も知らぬ淫らな本性が潜んでいたことを示しているのかもしれない。匂いに執着し、小水を浴びたいとせがむ麗子の歪んだ性癖もまた普段は決して見せることのない別の顔として描かれている。 そんな破廉恥な麗子の官能描写には海に纏わる比喩的表現が多用される。淫らな麗子が文学的に着飾っているようでもあり、ここでも表と裏のギャップが見られるようで興味深い。エスプリの利いた結末と併せて作者のインテリな部分が滲み出ているところであろう。 なお、話の本線とは別に軽い謎解き要素が挟み込まれ、これにより慎吾とは別の男が出てきて麗子が凌辱されてしまう場面もある。単なる誘惑路線だけに留まらないテイストを盛り込み、官能成分を底上げする手法として従前のフランス書院文庫では割とよく見られる展開と言える。
DSK