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昭和史発掘(6) 文春文庫
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昭和史発掘(6) 文春文庫

松本清張(著者)

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昭和史発掘(6) 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 1978/09/25
JAN 9784167106362

昭和史発掘(6)

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2017/01/02
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1978年刊行(初出1966~67年週刊文春)。 ①京都大学の墓碑銘(主として滝川事件)、②天皇機関説、③陸軍士官学校事件の3本。  ③は陸軍テロの前座の如きもので、辻正信の日和見・蝙蝠の如き節操なき行動と、永田鉄山が、ⅰ満州国への関東軍の指導は廃止すべき、ⅱ朝鮮の国内自治の早期実現、ⅲ軍人(軍務局や整備局)の民間交流(出向も念頭に?)推進の必要性という意見を周囲に開陳という点が興味深いだけ。  なお抽象論を声高に唱える皇道派の指導者層は、夢想する政治体制の実現する方法論を持っていなかった点はさもありなん。  ①は最近は余り叙述されない、当時の京大(特に京大法学部。中でも佐々木惣一氏)の抵抗の有りようが詳述される。  また、②は著名事件だが、法理と帝国議会のありようは、宮沢俊義著「天皇機関説事件」の方が詳細。  むしろ政治の有り様と美濃部取調べの模様は本書が丁寧。  なお、法学理論については間違いが散見される。大学の自治の意義についてのみならず、客観的刑法理論が秩序維持の観点から見ても主観的刑法理論よりも望ましい点について、全く誤解した叙述あり(刊行が60年代後半なので流石に調べれば判るレベルと思うが)。  とはいえ、不明な点は関係者に自ら取材する姿勢、例えば、美濃部取調べの模様につき、捜査検事に取材し、尾崎士郎著の小説「天皇機関説」のとおりであるとの言質・裏取りをすること。あるいは、刊行史料を丁寧に引用、特に内務省警保局史料を丁寧にあたる他、問題の論点(天皇機関説の美濃部・上杉論争他)につき、初出当時ですら読まれなくなった専門書(大正後期の著であるからか)を出典明示の上で引用し、読者の便宜に供する等、最近の新書や週刊誌の記事とは一味も二味も違う叙述の濃密さに溢れている。

Posted by ブクログ

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