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禅とオートバイ修理技術(下) ハヤカワ文庫NF
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2008/02/23 |
JAN | 9784150503338 |
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禅とオートバイ修理技術(下)
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商品レビュー
4
7件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんとか読み終わった・・! プラトンとかアリストテレス、ギリシャ哲学などの辺りはほぼさっぱりだったが、上巻からの全体的な構成(バイク旅と並行して段々明らかになってくるパイドロスのこと)、息子クリスとの関係性の行方が気になり、最後まで辿り着けた。 クライマックスの太字部分に静かな高揚覚えて感動しました。
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自分の悩みや疑問を代わりに考えてくれた、ある種運命的な本。 ロマンと古典、直感と理性、文系と理系などなど… 日常の中には常に対立したもの、人が存在する。 どうしてこうも分かり合えないのだろう? 同じ世界に生きていながら、なぜ真っ二つに分裂してしまうのだろう。 片方を重視すれば...
自分の悩みや疑問を代わりに考えてくれた、ある種運命的な本。 ロマンと古典、直感と理性、文系と理系などなど… 日常の中には常に対立したもの、人が存在する。 どうしてこうも分かり合えないのだろう? 同じ世界に生きていながら、なぜ真っ二つに分裂してしまうのだろう。 片方を重視すればもう片方を蔑ろにしてしまう。 理詰めで考えたものは息苦しく、複雑な容姿になる。かといって見た目を重視すれば、中身がスカスカ。 それらを一つにできる考え方はないんだろうか? 筆者は息子とバイクに乗りながらそれを教えてくれる。途中途中で「何いってんだこいつ」となるような表現も多々あります。たとえ結論がわからなくとも、要所要所にタメになるお話がたくさんあるので、是非読んでみてほしいです。
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こんなはずではなかった、昔の自分はもっと希望に溢れ、夢に向かって邁進していた… こんな中年の喪失感への対応には3通りある。一つは、あの頃の自分は若かった、現実はこんなものだと過去の自分を捨てる。二つ目は、やはり夢は諦められない、と今の自分を捨てる。もう一つは、昔の夢を改めて考え...
こんなはずではなかった、昔の自分はもっと希望に溢れ、夢に向かって邁進していた… こんな中年の喪失感への対応には3通りある。一つは、あの頃の自分は若かった、現実はこんなものだと過去の自分を捨てる。二つ目は、やはり夢は諦められない、と今の自分を捨てる。もう一つは、昔の夢を改めて考え、今の自分と昔の自分を融合して、新たな目標に進む。 本書の著者は、かつて大学で修辞学を教えるうちに、「良い」とは何か(本書ではクオリティと表現)を追求しはじめ、哲学の道に進み、大学の旧態依然とした価値観と衝突し、最終的に心を病み、精神病院に入院して電気ショック療法を受け、記憶と家族を失った。 その後、退院して別の仕事につき、息子とオートバイの旅をする。 旅の中で、かつて住んだ町を訪ね、昔の友人の宅に泊まり、記憶を少しずつ取り戻していく。記憶よりも筆者が追求したのは、やはりクオリティであり、当時の思想を分析し、新たな境地に至る。それは、ソクラテス以降、特にアリストテレス哲学によって失われた思想であり、東洋思想では禅や中道に類似する。主観と客観、自己と他者、絶対と相対、そんな二元論の生まれる以前の、原始的なところにクオリティはあるのだ。 旅のゴールとともに、筆者の思想もゴールを迎え、記憶を失った嘘の自分でなく、過去の自分そのものでもない、新たな自分が生まれるとともに、息子との新たな関係性が始まる。 広大なアメリカをバイクで旅をする描写を楽しみながら、筆者の思想の旅をなぞり、自分にとってのクオリティを追求する、そんな読み方をしても面白いだろう。
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