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マイ・ロスト・シティー 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論社 |
発売年月日 | 1984/06/10 |
JAN | 9784122011342 |
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商品レビュー
4.1
12件のお客様レビュー
フィッツジェラルドの、美しくてどこか哀しい短編を、若かりし村上春樹が訳しているもの。このころの村上春樹の翻訳文体は、なんだかクリスプで少し感傷的で、風の歌を聴けとかピンボールとかを思い出す感じだった。なんとなく哀しさに酔っているような。それはそれでとても心に刺さるのだけれど。翻訳...
フィッツジェラルドの、美しくてどこか哀しい短編を、若かりし村上春樹が訳しているもの。このころの村上春樹の翻訳文体は、なんだかクリスプで少し感傷的で、風の歌を聴けとかピンボールとかを思い出す感じだった。なんとなく哀しさに酔っているような。それはそれでとても心に刺さるのだけれど。翻訳自体は、わたしは岩波のフィッツジェラルド短編集がとてもとても好きなのだなと改めて感じた。 フィッツジェラルドは相変わらず、ストーリーをそこまで克明に思い出せないのに、読後感だけズルズル引きずってしまうような短編ばかりだなあと思う。ちょっと古いけれど、いい本だなあ。
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訳者の想いが冒頭にあるため、必然的に村上春樹の世界に引きずられてしまうような気が、、、 それはともかくどの短編も諦めと言いましょうか、静かな悲しさに包まれた雰囲気を纏っている。 狂騒的な時代に嫌悪感を感じつつ、それに合わせていかないと様々な意味で生きていけない自己および市井の人々...
訳者の想いが冒頭にあるため、必然的に村上春樹の世界に引きずられてしまうような気が、、、 それはともかくどの短編も諦めと言いましょうか、静かな悲しさに包まれた雰囲気を纏っている。 狂騒的な時代に嫌悪感を感じつつ、それに合わせていかないと様々な意味で生きていけない自己および市井の人々の悲哀をこの作家は本能的に嗅ぎつけ、かつ意図して淡々と描き出して見せた気がする。 今回の読書後の一番の好みは『残り火』かな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「偉大なるギャツビー」で有名なフィッツジェラルドの短編集。 村上春樹の訳だったので学園祭の古本市で買ってみました。 全体的に悲しいというか寂しい作品が多かったように思います。 それは前書きで村上春樹が言っているように、フィッツジェラルドの転落人生から来るものなのかもしれない。 言葉選びがとてもよくて、フィッツジェラルドと村上春樹がうまく調和しているように思いました。 すごく深いというかなんというか、読めば読むほど味が出て、胸が苦しくなって、言葉が心にしみてくる、そんな短編集だったような気がします。
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