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賭博と国家と男と女 文春文庫
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賭博と国家と男と女 文春文庫

竹内久美子(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 1996/01/10
JAN 9784167270032

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商品レビュー

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2024/02/28

『賭博と国家と男と女』 竹内久美子 1996年 文春文庫 歴史本なのかジェンダー本なのか タイトルからは予想できない興味深い本だ。 著者である竹内久美子は、 動物行動学研家であり、本書に書かれている話は ユニークでどちらかといえば 動物行動学エッセイとして捉えて読むことができ...

『賭博と国家と男と女』 竹内久美子 1996年 文春文庫 歴史本なのかジェンダー本なのか タイトルからは予想できない興味深い本だ。 著者である竹内久美子は、 動物行動学研家であり、本書に書かれている話は ユニークでどちらかといえば 動物行動学エッセイとして捉えて読むことができるが、 著者のいい意味でぶっ飛んだ思考が そのユニークさに拍車をかけている。 1989年10月3日 京大霊長類研究所からアイ(当時13歳)という チンパンジーがカギを4つ開け、 同室のアキラ(チンパンジー)とともに 檻の鍵を開けて脱走する事件が起こった。 そんなアイには格別優れた才能が あることがわかってきた。数の能力である。 彼女は史上初めて10まで数を数えた 類人猿なのである。 だがこれはアイですら10までしか、 と解釈すべきことであり、おそらくチンパンジーは それほど厳密に数を数える必要に、 今まで一度も迫られることがなかったのだと 著者は考察する。 ならば、人間に数の能力を進化させたものな何か? なぜ人間は数を厳密に数える必要に迫られたのか? 人間の数の能力の進化に関わった重大な要因、 それは何だろう? 本書では主にこの観点から「人間」を考えていく。 コンラート・ローレンツ、 ダーウィンらを引用し「種の繁栄」や 自然淘汰のかかる単位を個体であるとみなす個体淘汰、 種や集団であるとみなす郡淘汰を解説し、 この後もリチャード・ドーキンスの 「利己的な遺伝子」をベースとして 動物行動学のユニークな話が続いていく。 アニメ映画『ファインディング・ニモ』でお馴染みの クマノミの生態から 「妻が威張っていると夫婦は円満」と説き、 一夫多妻のハーレムを形成するマントヒヒを取り上げ 「夫が威張っていると"国家"は安泰」と説き、 芸者にモテまくった伊藤博文を引き合いにして 「組織の指導的立場にある男が好色でないことは 断じてあってはならない」と言ってのける。 そしてここら「国家」に対しての 著者のぶっ飛んだ提言が飛び出してくる。 ⚫︎処刑されたルーマニアの チャウシェスク大統領夫妻は、 妻の尻に敷かれすぎたせいでルーマニアに 国家規模の悲劇をもたらした。 ⚫︎日本の天皇家へ「一夫多妻」をすすめ、 まずは側室をつくることを提言する。 その他、我が国における 君主制の復活を説いたり、 怒る人は起こりそうな内容が目白押しである。 さて最後に本書のタイトルにある 「賭博」についてだが、 最初にチンパンジーのアイを引き合いに出して 人間に数の能力を進化させたものは何か? という問いの答えが「賭博」だ。 著者曰く、 賭博の歴史は火の使用と同じくらいに古く、 原始の人々は経験ではわからないことに直面したとき、 例えばどちらの方向へ行けば 獲物に出会えるかというときなど、 石や棒を投げて決めた。 それが長じて賭けになったそうだ。 そして君主のいる国は賭博に対して大変寛容であり 賭博の盛んな国では君主制が 廃止されていないと言っても過言ではない。 例)イギリス、スウェーデン、モナコ、タイ ここから利己心な遺伝子をベースとした 動物行動学的な導き方をしている。 男たちが賭博にハマる ↓ 女は愛想をつかし家を出て、 したたかに生きていく ↓ 強靭な心と肉体をもった女性が生まれ、 回り回って逆境に強い遺伝子的資質を持った 子孫を残していく 以上の手順を解説し、 イギリスが賭博、君主、 階級社会、学問といったものの 絶妙のバランスの上に立脚し 世界を制覇するに至ったことを例に挙げ、 君主制復活を謳う著者である 竹内久美子の説は極論か?暴論か? そういう視点を持つこともなく 大変ユニークな一冊として楽しめた。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

Posted by ブクログ

2021/01/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりに同著者の本をさくっと読破。 人類の進化に関し、独特かつ興味深い説明で解き明かそうとする。なるほど!と思わせるロジックが満載ではあるが、残念なことにそれらを実証することは難しい。 P.26(アダム・スミス) スミスは次に、ならばなぜ神を我々に、かくも強い利己心をお与えになったのだろうかと考えた。神のし給うこおとだ、きっと何か深い理由があるに違いない、とこの時代の人らしく律儀に考えたのである。結局彼が到達した結論は、何とも逆説的、しかし現代の動物行動学者にしてみれば一瞬ドキリとさせられる、見事に革新をついたものである。スミスによれば、人間の協調には利己心こそが重要であり、神は一人一人のり子心が余すところなく発揮されることを望んでおられる。そのことが人間と社会とを幸福に導く唯一の道である、ということになるのである。 P.53 つきあいの長さがいかに人の行動に影響を及ぼすかということは、田舎の人の方が都会の人より相互協力的であること、学生街の定食屋が良心的な値段で営業しているのに、観光地の食堂がほとんど詐欺のような商売をしていること(すべてそうだとは言っていません)、農耕民(土地に縛られて生きている)に比べ、遊牧民の方が好戦的で激烈な戦争をしがちなこと、等々の例からも明らかだ。こういう現象は、遺伝、環境の両面から現れてくるものなのだろう。 P.79(野外のコオロギについて) ある押すが実力の伯仲する相手と戦って惨敗してしまったとしよう。(中略)そういう場合はどうすべきか。休むに限る。彼は休もうという意識を持つわけではないが、ただ、なぜかしばらく戦う気力が失せてしまうのだ。ライバルに対する恐怖心も依然頭をもたげてくる。そこで彼は草陰などにじっと隠れている。これが結果的に彼を回復させることになるのである。(中略) 気が弱くなることや自信喪失、ライバルを恐れるという心を我々は良くないことのように考えてしまうが、そうではない。野外で無事に生き抜くためには、むやみに気が強いことはむしろ都合が悪いのである。 P.111 人間も生物の一種であり、利己的遺伝子の乗り物である。利己的遺伝子の願いはただひたすらコピーを増やすことだ。そのために大切なことは、まず乗り物の生存、次に繁殖である。(それ以外のことは、普通それらの副産物でしかありえない。たとえば乗り物が国家の指導者になるなどとは遺伝子は毛頭考えていないだろう。) P.171 J・P・ジョネスという研究家によると、賭博の歴史は火の使用と同じくらいに古いそうだ。彼によれば、原始の人々は経験ではわからないことに直面したとき、たとえば、どちらの方向へ行けば獲物に出会えるかというときなど、石や棒を投げて決めた。それが長じて賭けになったのだという。

Posted by ブクログ

2018/11/11

利己的な遺伝子を参照し賭博好きのカモ人種を支配する胴元人種がおり彼らは学問に夢中になり賭博にハマらないように出来ているという。なかなか面白い仮説。

Posted by ブクログ

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