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ヒトラーを支持したドイツ国民
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2008/02/18 |
JAN | 9784622073437 |
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ヒトラーを支持したドイツ国民
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ヒトラー一人が全体主義国家をつくったわけではなく、そして側近がいたからだけでもなく、全体主義は国民の支持があったからこそ可能になったもの。 ある意味、当たり前のことで、ヒトラーが不況下に職をつくりだし、軍事的な拡張によって第1次大戦の敗戦国ドイツに誇りを取り戻したことを考えれば...
ヒトラー一人が全体主義国家をつくったわけではなく、そして側近がいたからだけでもなく、全体主義は国民の支持があったからこそ可能になったもの。 ある意味、当たり前のことで、ヒトラーが不況下に職をつくりだし、軍事的な拡張によって第1次大戦の敗戦国ドイツに誇りを取り戻したことを考えれば、当初、ドイツ国民は熱狂的にヒトラーを支持したことは容易に想像できる。 そして、一定レベル権力を握ったあとでは、恐怖政治によって、ドイツ国民を統制し、ホロコーストに突き進んだ。そして、ドイツ国民は、その実態をあまり理解していなかった。。。。という具合に考えたくなるわけだが、この本に展開される「ドイツ国民の支持」は、そうしたレベルではない。 ドイツ国民は自発的にナチスを支持したし、ナチスも国民の世論の状況を踏まえながら、不人気な政策は調整していた。 ナチズムは、ユダヤ人を敵にしていたわけだが、それ以外でも、同性愛者、精神病患者などなど、劣等な、健康ではない人々を容赦なく殺戮していた。さらに、ポーランドなど、占領した地域からユダヤ人以外の「劣等人種」を奴隷労働に使っていた。 そして、ドイツの一般的市民は、公開の絞首刑は頻繁に行われいるのをみていたし、収容所でなにがなされているかは、かなりのところまで、ドイツ国民は理解していた。また、新聞などのメディアでも、相当のところは公開されていたのだなにが正しくて、なにが許されないのかをしめすために。 また、収容者の強制労働には、企業もしっかりと関与して、利益を得ていたし、一般の市民も「劣等人種」も工場で強制労働させられる姿を日常的にみていた。 そして、こうしたナチの恐怖政治について、市民は知っていただけでなく、相当レベルで賛同していたことは、ゲシュタポの情報源が、ほとんど、市民からの密告であることからも分かる。戦争の末期においても、かなりの国民はナチズムを支持しており、収容者からでてきたユダヤ人や外国人をかなり冷淡にあつかっていた。また、最後まで、裏切りものの市民からの密告は続いていたのだ。 そうしたところまで含めて、ドイツ市民はかなりのことを知っていたし、支持していた。そして、支持は、男性よりも、女性の支持のほうが、強かったのではないかという状態もあるようだ。 読んでいて、かなりいたたまれなくなる。ドイツ人って、なんて国民なんだとつい思ってしまうを「夜と霧」や「ゲーテとの対話」を読んで、気持ちのバランスを取って、なんとか読了。 まさに、フーコーのいうところの、生権力、人々の衛生、健康、生殖を管理する権力が、死の権力に簡単に反転するさまが、克明に記載されているな〜。フーコーに限らず、第2次大戦後の西欧の哲学・思想は、全体主義、ホロコーストをどう捉えるかというのが、大きなテーマとしてあるのだなと思った。
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独裁者の代名詞ともなっているヒトラーとナチ政権。ユダヤ人を次々と強制収容所で虐殺したことはいまや常識だが、当時のドイツ人たちはそれをどこまで知っていて、どのように受け止めていたのか? 本書で著者は新聞記事やゲシュタポのファイルなど膨大な資料を分析してこの問いに答えている。 ...
独裁者の代名詞ともなっているヒトラーとナチ政権。ユダヤ人を次々と強制収容所で虐殺したことはいまや常識だが、当時のドイツ人たちはそれをどこまで知っていて、どのように受け止めていたのか? 本書で著者は新聞記事やゲシュタポのファイルなど膨大な資料を分析してこの問いに答えている。 結論は「強制収容所に入れられたユダヤ人(およびポーランド人を始めとする外国人労働者や捕虜など)の多くが殺されていることは一般のドイツ人もほとんど知っていたし、それを憂慮するどころか積極的に支持していた」というものだ。 著者は、「一般人はナチが怖くて逆らえなかった」という印象をはっきり否定している。悪名高いゲシュタポが人々を逮捕するきっかけの半分以上(時には7割以上)が、市民からの密告を元にしていたという。明らかに市民はナチの政策に賛同しかつ利用していた。あまりに多くの密告が寄せられることをヒトラーが憂慮していたという話などは悪い冗談のようだ。 それだけではない。収容所の“囚人”はしばしば安価な労働力(つまり奴隷)として民間企業に貸し出され、BMWやフォルクスワーゲンなどの大企業が(彼らの生命を気にかけず)酷使していたことが明かされる。ナチから命令されたのではなく、企業の方がこぞって囚人を求めたというから驚きだ。 本書が米国で出版されたのは2001年、つまり戦後半世紀以上経ってからのことだ。ずいぶん遅いように感じられたが、関係者の多くが存命のうちはなかなか表に出せない話が少なくないため、いわば世代交代が進んだことで初めて出版できたというのは納得がいく。 ちなみに訳者あとがきによると、BMWが同社の戦時外国人労働者の実態について社内機密資料の閲覧研究を認めたのは2007年、つまり本書原典の発行より後だという。他にも近年になってようやく公開された資料も多く、まだまだ真実の解明は終わっていないのだろう。 ひるがえって日本はどうだったのだろう。同盟国とはいえさすがにここまで狂気じみた殺戮はなかったと思うが、「非国民」という概念はあったわけで、しっかり分析した本を読んでみたい。
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なぜヒトラーのような過激思想を持つ人間がドイツという大国を支配する事ができたのか。考えてみると非常に不可思議だ。 戦争も迫害も、国民の同意なしに始められるものではない。本書に書かれているのはドイツ国民がいかにヒトラーに操られたかではなく、いかにヒトラーを支持したかだ。
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