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蒸気駆動の少年 奇想コレクション
2,365円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2008/02/19 |
JAN | 9784309622019 |
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蒸気駆動の少年
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蒸気駆動の少年
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
短編集。SF。ファンタジー。ミステリ。 解説が一番面白かった。 "スラデックはたぶん天才だったのだが、才能の使い道をまったくわかっていなかった" "一部に熱狂的なファンを持ち、大多数からはほぼ無視された" 自分は無視する方ですね。 「息を切...
短編集。SF。ファンタジー。ミステリ。 解説が一番面白かった。 "スラデックはたぶん天才だったのだが、才能の使い道をまったくわかっていなかった" "一部に熱狂的なファンを持ち、大多数からはほぼ無視された" 自分は無視する方ですね。 「息を切らして」「小熊座」「教育用書籍の渡りに関する報告書」は好きです。
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20世紀英国の作家(但し、アメリカ出身)、2000年に病没した ジョン・スラデックの奇天烈な短掌編集、全23編。 SFありミステリありホラーありと盛りだくさん。 ギャグ漫画のようなナンセンスなストーリーに呆れていると、 不意にシリアスな話が現れるので油断禁物。 心理描写に重点を置...
20世紀英国の作家(但し、アメリカ出身)、2000年に病没した ジョン・スラデックの奇天烈な短掌編集、全23編。 SFありミステリありホラーありと盛りだくさん。 ギャグ漫画のようなナンセンスなストーリーに呆れていると、 不意にシリアスな話が現れるので油断禁物。 心理描写に重点を置かず、アイディア勝負の力業が多いため、 好き嫌いが分かれそう。 個人的に、笑いの中にもペーソスが感じられる物語が好きなので、 面白かったがドップリ浸れたとは言い難い(笑)……すまぬ。 以下、特に印象的な作品について。 ■高速道路(The Interstate) 単身、優雅なバカンスを楽しもうと、 長距離高速バスでリゾートを目指す会社員の男。 指定された巨大チェーンのレストランで 食事休憩を取ることを繰り返しながら、 目的地に向かうはずが……何かがおかしい。 食欲旺盛なのは結構だが、 これでは太ってしまいそう(笑)。 ■血とショウガパン(Blood and Gingerbread) 本当は恐ろしいグリム童話=「ヘンゼルとグレーテル」異聞。 粗暴な父にも、か弱い母にも、強欲な継母にも、 優しい魔女にも従わない、 一枚も二枚も上手(うわて)で残酷な双子の兄妹。 ■小熊座(Ursa Minor) 仕事の打ち上げで酒を飲んだ後、リチャード・マトロックは いつの間にかクリスマスプレゼントを携えていた。 それはアンティークなテディベアで、 首輪のプレートには「ダニエル、7」と記されていた。 幼い息子ジミーはそれをとても気に入ったが、 次第に奇妙な出来事が……。 家の中で何か不都合が生じたとき、「くまたん」が 勝手に動き回っていたずらしたことにしよう、 と考えたくなる気持ちは、よくわかる(笑)。 ■蒸気駆動の少年(The Steam-Driven Boy) アーニー・バーンズ大統領の専横に危機感を覚えた タイムパトロール隊は、 彼の少年時代の姿を模(かたど)ったダミーを 1937年に送り込んで本物とすり替える作戦を取った。 当時の人々に万一分解されたとしても、 彼らに理解可能な仕組みで出来た蒸気駆動式アンドロイドを……。 カモフラージュを重ねた挙げ句、 誰がどれで何がどうなっているのか、グチャグチャに。 ■おとんまたち全員集合!(Calling All Gumdrops!) タイトルの「おとんま」は「お頓馬」。 grownup:大人→gumdrop:(子供が好む)グミ というダジャレの原題を巧みに邦訳。 最近の子供たちの言動は理解に苦しむと嘆く大人の話…… かと思いきや、どうやらおかしいのは彼らの側で。 就職し、結婚し、親の立場となっても、 子供の頃のまま遊び呆けたい人たち。 カットされたジーンズから剥き出しになった膝頭の瘡蓋を気にして、 いつも弄っているという主人公の描写が秀逸。
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物理学を応用した作品などは難しかったけど、基本的にどの作品も奇想が楽しめた。奇想の才能がない人はSF作家にはなれないよね。SFでは侵略とか乗っ取りとかのテーマが多いかな。「小熊座」はホラー。「教育用書籍の渡りに関する報告書」は本好きにとっての悪夢。
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