考えるヒント(4) ランボオ・中原中也 文春文庫

小林秀雄(著者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 1980/09/10
• JAN: 9784167107055

商品レビュー

2010/05/28

　ランボオと中原中也…

[文庫ＯＦＦ]

　ランボオと中原中也。本書はこの二人の詩人に対する小林の評論である。私同様、詩人にも詩にもなじみのない読者の方も多いと思う。しかし、詩はわからずとも小林の「人」への迫り方には感服させられるだろう。「人々は品物に惚れ込むと、自分達の心のうちに秘密を育て上げる」と言う小林は、ランボオ、そして中原中也に惚れ込んで大きな秘密を作り上げた。そしてそれを本書で「握りつぶす」。小林は他の著作で「EXPRESSとは圧しつぶしたものを外に出すことである」と語っている。ということは本書はまさに表現という行為そのものであろう。

2020/06/15

冒頭の一文が好きで好きで、昔諳んじた。中原中也の思い出は、小林秀雄がとても身近に感じられる。とても辛くてとても好き。名著。

2015/10/12

小林秀雄が中原中也について書いてあるということで、考えるヒントの新装版が３まで出るも、なかなか４が出ない為、古書にて購入。