佐高信の斬人斬書 徳間文庫

佐高信(著者)

• 販売会社／発売会社: 徳間書店
• 発売年月日: 1994/04/30
• JAN: 9784198901233

商品レビュー

2013/04/14

実に痛快である。
読みやすく核心をふわりと突いている。
こんな風の文章も描けるのだなと思った。

そしていたい。この痛さは何だろう。
佐高信のさししめす本は、
確かな手応えのものが多い。
人生の重みをじっと感じさせる。
やはり佐高信は、かなり寂しいかもしれない。

「子供は子供なりに考えて、
自分でピンチを切り抜けチャンスをつかんでいくものだ。
指示をだすのは、子供が迷っているときだけでいい。」
蔦文也

高見順　「わが埋葬」　風

風がごうごうとうなっている
ごうごうのこの音は
風の音か
木が風に鳴る音か
君はわからぬと言うが
僕には風の苦しみの声だと
よくわかる
風は実によく苦しんでいる
在るということの苦しさは
生きるということと
同じように苦しいのだ
君、いまこの寂しい夜に
目覚めている灯よ
君もいまに
それを知るのだ

１、日本人の勤勉の哲学への考察；
日本人は江戸時代から勤勉であった。

２、定年制；アメリカ７０歳、イギリス６５歳、日本６０歳

３、断定芸者竹村健一；複雑な問題を勝手に単純化して、
独断的に断定する。
「複雑な問題に単純な答えはない。」ジミーカーター

４、視覚時代；フィーリング、ファッションが基本で、
内容は７％である。

５、
「蟻食いを噛み殺したまま死んだ蟻」鶴彬（つるあきら）

６、「言行一致の美名を得るには、
まず自己弁護に長じなければならぬ。」芥川龍之介

７、「あかあかと１本の道とほりたり
たまきはる我が命なりけり。」茂吉

８、役人は国のためを思っているのだという
フィクションをやはり叩きつぶす必要がある。

９、「私は自分の考える自由、良心の自由までも
会社に売り渡した覚えはありません。
私はロボットでも奴隷でもなく。
一人の人格を持った人間であります。」高野達男

10、「役人どもは部下に責任をかぶせて、
自分は逃げる。権力の地位にあるものは、
弱いものにこそ情を与えるべきではないか。」児玉誉志夫