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イラク戦争のアメリカ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2008/01/29 |
JAN | 9784622073482 |
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イラク戦争のアメリカ
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
ボブ・ウッドワードの湾岸戦争絡みの本とは違う視点からの一冊。思うところ。挙げればキリがないが、やはり占領政策に哲学とか原則のようなものを、アメリカはついぞ打ち立てることが無かったのだなぁ、という印象が第一。今般(2020年1月)の米イラン間の件も、あれだけ長く同地にコミットしてい...
ボブ・ウッドワードの湾岸戦争絡みの本とは違う視点からの一冊。思うところ。挙げればキリがないが、やはり占領政策に哲学とか原則のようなものを、アメリカはついぞ打ち立てることが無かったのだなぁ、という印象が第一。今般(2020年1月)の米イラン間の件も、あれだけ長く同地にコミットしていながら、実際の政策に何か遺産のようなものがなかったのか?と、この本を読むだけでも、深く慨嘆してしまう。民主政というのは、こういう長い時間軸の政策展開には不向きな割に、その(民主政の)土壌を産むのに長い時間軸が必要だというパラドクスに、そして、それを破綻させるのが簡単であることに、身悶えするようなもどかしさを感じつつ読了。
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積み上げられた事実ほど読者に迫るものはない。 戦争というテーマは世論を極端に分裂させ、論争も党派的になりがちである。しかし、何よりこの本には目の前の人々の姿を捉えようとする姿勢に貫かれている。そして、綿密な取材と圧倒的なボリュームで以って、亡命イラク人有力者、ワシントン、アラブ住...
積み上げられた事実ほど読者に迫るものはない。 戦争というテーマは世論を極端に分裂させ、論争も党派的になりがちである。しかし、何よりこの本には目の前の人々の姿を捉えようとする姿勢に貫かれている。そして、綿密な取材と圧倒的なボリュームで以って、亡命イラク人有力者、ワシントン、アラブ住民、アメリカ兵、クルド住民、それぞれについて、生活、仕事、喜び、苦しみ、情熱、暴走、無秩序といった多面的な姿を伝える。当初イラク戦争を正義の戦争として支持していた著者は、次第に戦争の実態に絶望していく。 最終的には(当然)ブッシュ政権、あるいは当時の政治状況を批判することになるのだが、その重みが類書とは全く異なる。 戦争に際して掲げられたシンプルな正義(それ故支持者も多かった)と戦争の実際の姿とのギャップを考える上で、これほどの良著はない。
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確たる証拠もなく大量破壊兵器、生物兵器の保有を主張し、国連 査察団の調査を軽視し、イラク戦争に突入したアメリカには「 独裁者フセインからのイラク国民の解放」以外のスローガンはな かった。 戦争終結直後、確かにアメリカ軍は解放者として35年間続いたバース党 の圧政からイラク国民を...
確たる証拠もなく大量破壊兵器、生物兵器の保有を主張し、国連 査察団の調査を軽視し、イラク戦争に突入したアメリカには「 独裁者フセインからのイラク国民の解放」以外のスローガンはな かった。 戦争終結直後、確かにアメリカ軍は解放者として35年間続いたバース党 の圧政からイラク国民を解放した。イラク国民も自由への解放者として アメリカ軍を歓迎した。 しかし、蜜月は長くは続かない。回復されないインフラ、増え続ける 失業者、頻発する自爆テロや略奪行為に、イラクの人々は徐々にアメリカ への失望をあからさまにしていく。 それは「戦争ありき」で突き進み、戦後復興の計画をまったく持たな かったブッシュ政権の大きな失策であった。フセインさえ取り除けば どうにかなる。アメリカが想定していたのは、第2次世界大戦後の ドイツや日本での占領の成功だった。 しかし、イラク国民は「解放者」としてのアメリカを歓迎したのであって、 「占領軍」を望んだのではなかった。それを理解せずに何年も祖国を 離れイラク国内の実情を分析できない亡命イラク人を戦後のイラクに 送り込み、イラク国内に残ってフセイン政権下で生き延びて来た人々を ないがしろにした結果が今でも尾を引いているのではないか。 いつだったか。電力の供給不足に不満を訴える人々の大規模な抗議 行動がイラクで発生した。イラク戦争終結後から、インフラ整備が すすめられていないことが分かる。 思うに「世界の警察」を自認するアメリカは常時、敵を欲しているので はないか。フセインという悪が姿を消した今、新たなる悪はイランなの だろう。常に悪と対峙することで「超大国」の面目を保とうとしているの だろうが、そんな理論は既に破綻していることに気付いてはどうか。 尚、アメリカの暴走に拍車を掛けたイギリスの罪も忘れてはならぬ。 9.11後、イスラムにとって十字軍がどういうことなのかを理解せず、 自分たちを「十字軍」に例えたブッシュより、コーランを読みイスラム を理解しようとしたブレアの方がいささかましだけどね。
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