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最後の忍者 どろんろん 新風舎文庫
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最後の忍者 どろんろん 新風舎文庫

藤田西湖(著者)

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最後の忍者 どろんろん 新風舎文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新風舎
発売年月日 2004/11/01
JAN 9784797494884

最後の忍者 どろんろん

¥770

商品レビュー

4.7

3件のお客様レビュー

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2024/04/05

山伏に交じり修行、祖父から秘伝の術を伝授、千里眼と神通力の体験、南蛮殺倒流の皆伝、生き神と崇められた後、政界を影から支え蒋介石暗殺の密命を受ける…荒唐無稽とも言える男の一代記。話半分に読むのが正しい姿勢だが波瀾万丈なストーリーは今読んでも非常に面白い。

Posted by ブクログ

2017/10/21
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※このレビューにはネタバレを含みます

自称?甲賀流忍術14世&陸軍中野学校(戦前のスパイ養成学校)の教官だった藤田西湖の自叙伝。昭和武道界の大物の伝記・自叙伝を読むたびに思うのが、昭和30年代ぐらいまでの日本人は、精神的にも肉体的にも現代日本人とはまったく別人種だということ。そんなの戦国時代でもできないだろって言いたくなるような、ほんとか嘘かわからない驚き呆れるエピソードが次から次に出てくる。 小学生のとき、裏山に入っていく山伏の集団をしばしば見かけ、神秘的なものに対し憧れを募らせていた著者は ある日勝手についていってしまう。 そのまま家出してしまった著者は、子供のくせに修験道に興味がある変わった子供ということで、修行に加わることを許される。 基本、一本歯の下駄を履いた生活。杖(金剛杖)を使った武器術。一日に200km以上歩く速歩術。煮えたぎった湯の中に手を突っ込む探湯術。著者が特に興味をひかれたのは山伏たちが遠く離れた山々の行者とテレパシーで交信すること。 そんな生活を3ヶ月以上続けたある日、警官だった父親に発見されて家に連れ戻される。家に帰ったあとに、山での修行の話を喜んだのが甲賀流忍術13世の祖父。 そこから初めて著者は忍術修行を許され、具体的なメソッドが紹介されるが、このくだりは津本陽が『柳生兵庫助』で丸パクリしているぐらい、武術関係者には貴重な箇所。つま先歩きの次には足の甲で歩いたり(当然足首の関節が外れる)、砂、粘土、地面を突き、手首まで刺さるように訓練し、敵の肋骨を引き抜いたり、天井の格子を指で摘んで、天井を這うことができるようにする、といった訓練をやっていたのが7歳。 忍術修行では、異物を食べても平気なようにするらしく、著者は硫酸、硝酸、猫いらずといった劇物・毒物や、ガラスのコップ、レンガ、屋根瓦まで食べることができるらしい。レンガは一つ食べるのに40分、屋根瓦は30分と書いているところに差し掛かった時点で、読者は忍術修行へのあこがれを無くしてしまう気がする。 修験道や忍術修行を続けるうち、今で言う超能力が身についてきた著者は、テストの問題が事前に全部分かってしまうので、先生から受けなくてもいいと言い渡され、新聞でも千里眼とか神童と騒がれだし、ついにはあの福来友吉博士の引き合わされる。御船千鶴子(リングの貞子の母親のモデル)等、4人の能力者が集結して、そこに登場したのは初の子供の著者。 大透視ブームに便乗して、インチキ能力者がうじゃうじゃ現れだし、そのとばっちりで5人の能力者たちもマスコミから大バッシングを受け、著者以外の全員が自殺か病死。 後半は、大人時代の昭和。蒋介石暗殺の密命を帯びて満州に渡ったり、陸軍中野学校の設立にあたって忍術を元に現代に使える諜報カリキュラムを作り上げ、そこで教官として教えたりといったところは本書のクライマックス。

Posted by ブクログ

2011/02/27

 50年ぶりに復刻した本。  常識ある読者は本書の中身について、誇大妄想か大ぼらの類と受け止めることであろう。それ位、本書と本書の著者はうさん臭い。  甲賀流忍術14代目の史上最後の忍術者。  学歴は、早実卒(ハンケチ王子の先輩)、早大・中大・明大全部中退にして日大宗教学...

 50年ぶりに復刻した本。  常識ある読者は本書の中身について、誇大妄想か大ぼらの類と受け止めることであろう。それ位、本書と本書の著者はうさん臭い。  甲賀流忍術14代目の史上最後の忍術者。  学歴は、早実卒(ハンケチ王子の先輩)、早大・中大・明大全部中退にして日大宗教学科卒。  明治末の「千里眼」事件の第四の人物「藤田少年」にして新興宗教の教祖。  略歴の一部抜粋だけでもこれだけ「怪しい」。本文には、陸軍中野学校(スパイ養成機関)の忍術講師をやったとか、蒋介石暗殺の密命を受けて中国に渡ったとかまで書かれている。  一見信じがたい話ばかりだが、先入観を廃して内容を丁寧に読んでゆけば、実は貴重な歴史の証言であり、忍術に限らぬ武術全般の文化遺産でさえあるといえる内容であることがわかる。  そもそもこの表紙がよろしくない。太宰の『人間失格』でさえ表紙を刷新して劇画版に替えただけで大ヒットとなるご時勢である。だから本書がこうであることは仕方がないかもしれない。  だが、表紙や書名のいかがわしさに目をつぶって内容を逐一吟味すれば、我々の常識的歴史知識と合致する事が殆んどだ。半世紀という時を経過してなおそうであるのだ。当時はともかく現代の我々は、真実だと認める勇気が必要であろう。  例えば、戦後「ヒロポン」と呼ばれることになる覚醒剤の一種は、藤田氏が戦時中軍用に忍者伝来の製法で調合したものだという。  また、「一滴肌に触れただけで即死」という劇毒物の存在も紹介されている。これなど当時は忍者漫画の中の空絵事と思われたに違いないが、サリン事件を経験した現代の我々は、そのような薬物の存在の可能性はむしろ容易に信じうるはずだ。  数多くの政界財界有名人とのかかわりも紹介されているが。そのうち小泉純一郎前首相の祖父又次郎代議士の侠気溢れるエピソードなども、いまや孫が有名になってしまったがゆえに「常識」となった史実と一致した内容である。  著者は終戦直後こんな発言もしている。  日本は戦争に負けた。だが、昭和16年の宣戦の詔勅で天皇はこう述べた。①米英との開戦は朕(私)の意ならず。②諸地域の人々をして、各々その処を得しむること(民族自立。植民地独立ということ)が今回の戦争の目的だ。  だから、大戦の結果アジア各国の独立は達成され、日本の大義は成就したのだ。形式的には負けはしたが、大義名分は達成されたのだ。  どうでしょうか。わたしはこいう論法には初めて触れた。  東京裁判史観のもっともらしさにまでここで言及するつもりはありません。ですが、2日後に政権を投げ出す首相が、堂々ともっともらしく国会で所信表明演説をするご時勢である。  横行する「もっともらしい嘘」よりも、「うさん臭い真実」の方を、私は信じたい。

Posted by ブクログ

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