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愚者の知恵 トルストイ「イワンの馬鹿」という生き方 講談社+α新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2008/01/21 |
JAN | 9784062724777 |
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愚者の知恵
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
自我意識を弱く、計らいをなくす。足るを知り、今与えられている環境に感謝すること。そんな脳みそからはほど遠いけれど、自戒のためにも読み返したい1冊。
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この本は、トルストイの「イワンの馬鹿」をはじめとした数編の民話を通して、愚に徹して生きる大切さを説いています。「イワンの馬鹿」から愚者の深い知恵について 、「二老人」から人に尽す幸せについて、「卵ほどの大きさの穀物」からモノを作る喜びについて 、「人にはたくさんの土地がいるか」か...
この本は、トルストイの「イワンの馬鹿」をはじめとした数編の民話を通して、愚に徹して生きる大切さを説いています。「イワンの馬鹿」から愚者の深い知恵について 、「二老人」から人に尽す幸せについて、「卵ほどの大きさの穀物」からモノを作る喜びについて 、「人にはたくさんの土地がいるか」から欲張りもせず焦りもせず生きるとについて 、「人は何で生きるか」からただ愛で生きることについて、それぞれの教訓を説いています。 これらの作品に共通していることは、エゴイスティックな人間の姿を嘲笑的にとらえていること。エゴを捨て「愚」を求めれば「徳」という大きなものが与えられますよということを教示しています。エゴがあらゆる不幸の原因とわかっていながらも、そのエゴを捨てることができないのが人間です。愚かな人間たちにも、一歩だけ神に近づける方法が、自分の愚かさに気づくことです。人間が他者に見せるあらゆる傲慢は、強烈なエゴを持ちながら、それを自覚できないままでいる自分に対する無知に起因しています。自分に対して無知な人間こそが、善人のふりをしながら、他者に対して、もっとも冷酷なことを犯してしまいます。「イワンの馬鹿」とそれに連なるトルストイの作品は、どこまでもエゴイスティックなわたしたち自身の姿を、ありありと映し出してくれる心の鏡だと言えます。 著者は、「イワンの馬鹿」は人類の福音書である。トルストイが神への信仰に生き甲斐を見いだすようになってから書いた「イワンの馬鹿」は人類共有の福音書であると書いています。エゴを捨て愚直で正直な生き方をすることによって、こころの鏡に映る自分の姿がよりはっきり見えると書いています。 そっくりそういう生き方をすることは、今の世の中ではかなり厳しいことですが、愚直に今を丁寧に生きること、足るを知る知恵を持って生きることの大切さは教訓になりました。
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