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小手鞠るい【著】

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2008/01/30
• JAN: 9784309018492

商品レビュー

2016/11/23

主人公の性格は置いておくとして、
すごく読みたかった文体と要素を摂取できて満足。
無駄なことをばっさり切って書かないからすごく読みやすくて一日で読了。
お正月の車の中の話はすごくリアリティがあるなぁと思った。
あと石崎くんがとってもとってもとっても良かったので
あの前半の彼のままの結末も見たかった気がする。
決着のさせ方は英米の少女小説の仕組みを取り入れていて(あしながおじさんとか赤毛のアンとか)、お話し全体が布石だったのかなーと思った。

2013/06/14

　小手鞠るいという作家の表現力はすばらしいといつも思ってしまう。

《本文より》
石崎くんは、晴れやかに言った。
「約束する。それからさ、あとひとつ、大事な約束。おまえが京都へ行く時さ、俺、見送りにいくよ。京都まで送っていくかもしれない」

大事な約束
その言葉には、ふたりが考えている以上に、大事な意味があった。
けれども、わたしにはわからなかった。
気づく術もなかった。

かつて、高校の渡り廊下で、石崎くんを「発見した」時のような、
胸のときめき、
躰のなかで何かパチパチ弾けるような、
そういう感覚はなかった。

2012/08/23

恋から愛へ。

好きな人がいたが、なかなか前に踏み出すことが出来ないまま、
大学進学とともに別れてしまった高校時代。

恋に落ちて、不安になって理想を押しつけたりむやみにわがままになってしまった淡い思い出。

5年の歳月を経て、高校時代好きだった人に再会した。
愛することは、与えること。キスよりも、恋よりも、もっと圧倒的に。
そこで、本当の愛を知った。

恋に愛に)^o^(